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斎藤史郎が聞く 異見・卓見

2017年5月18日 「俗論・トランプ貿易政策を正す」 小峰隆夫日本経済研究センター研究顧問

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対談写真


 

二国間均衡は資源配分をゆがめる

斎藤 トランプ大統領はずいぶん乱暴な通商政策を展開しようとしています。ところがトランプ政権の通商政策の間違いを説得力を持って指摘できる政治家や経済人は余り多くはいません。わかりやすい解説が無いのです。小峰先生もトランプ氏の貿易理論はおかしいと言っておられますが、絞るとすればトランプ貿易政策理論の最も大きな誤りは何でしょうか?
 
小峰 誤りは非常にたくさんあるので絞るのはなかなか難しいですね(笑い)。誤りは大きく二つに分かれると思います。一つは、だいたい普通の人も納得して、「それは駄目だろう」という考え方です。例えば「保護貿易は駄目です」という指摘はその類でしょう。貿易交渉もなるべくマルチラテラル(多国間)で交渉したほうがいいという指摘も、大体常識的にはみんな「そうだ」と思っているはずです。ところが、トランプ大統領はこれさえも否定しています。これは大変大きな問題で、実際に世界経済に大きな影を投げかける可能性があります。こうした論点は誤りであることがわかりやすいにもかかわらず、トランプ大統領は受け入れません。大変心配な点です。
 
 もう一つは、多くの人がトランプ大統領と同じように考えているふしがあるという種類の誤りです。これは常識的な考え方とも言えますが、その常識的な考え方はいわば俗論であり、間違った点があるのです。トランプ大統領はその常識的な考えに乗っかっているので、意外と支持されているというわけで厄介な問題です。ただ、これは80年代の日米摩擦の頃から議論されている問題で、国際経済学と一般の人の認識との乖離というのが、今回改めて問われているということです。俗論に基づくトランプ氏の通商政策をしっかりと正さなければなりません。

斎藤 それでは、まず比較的多くの人が間違っていると思う論点、あるいは国際社会からは批判を受けがちなわかりやすい問題点からお伺いします。ただ、こうした論点についても、トランプ大統領は批判を受け入れようとはしません。米国内にも強いトランプ支持の声があります。そこで、あえて、トランプ氏の考え方に立って質問します。

 まず保護主義についてです。トランプ大統領も「保護主義」という言葉は使わないのかもしれませんが、実質、主張しているのは保護主義です。国際的には望ましくないという認識は定着しているにもかかわらず、「米国第一主義」を掲げるトランプ氏は考えを変えようとはしない。その背後にある考え方は、「国際的に仮に好ましくなくてもアメリカにとってプラスの政策を選択する」というかたくななイデオロギーがあるのではないかと思う。それは、それで、アメリカサイドから見れば成り立つとも言えます。
 
小峰 これは経済学でいうところの「部分均衡論」の話そのものだと思います。一部の財、一部の現象、一部の分野の動きを取り上げ完結させる部分均衡の世界にとどまっています。しかし、現実の世界はさまざまな財、さまざまな現象、さまざまな分野の動きが関連しあって決まる一般均衡的な世界なのです。

 保護主義というのは輸入を抑制することによって国内の産業を保護しようという考え方です。確かに今まで入ってきた輸入を制限すれば、その分、国産に置き換えられる。だから国内の雇用が増えるというのは、アメリカ製製品だけをとってみれば、それはそうでしょう。しかし、その場合、アメリカを取り巻くほかの国の行動は変わらないというのが前提になっています。アメリカがそのように輸出はするけれども、輸入は抑えるというようなことをやったら相手の国は対米輸出ができなくなる。その国は報復的な措置に出てアメリカからの輸入を制限するということになります。今度はアメリカからの輸出が減ってしまう。簡単に言えば、アメリカが輸入を制限すれば、回り回ってアメリカの輸出も制限を受けるだろうということです。
 
斎藤 返り血を浴びる。近隣窮乏化政策ですね。
 
小峰 ええそうです。
 
斎藤 ただ、各国の歴史を見ても幼稚産業育成のために保護貿易主義的政策をとってきたところは少なくありません。時には正当化できませんか?

小峰 確かに、昔からある議論です。
 
斎藤 日本なんかでも昔はそうでしたよね。
 
小峰 ええ。長期的に育つなら一時的に保護しても仕方ないのではないかという考え方は昔からあります。幼稚産業保護論です。しかし、今のアメリカにそれを適用するのはあまりにも無理があるでしょうね。幼稚産業保護論は主に、これからテイクオフしようとする途上国において成立する議論であり、今のアメリカは十分先進国であるからです。

斎藤 そうですね。ではもうひとつの視点の、貿易交渉や貿易収支・経常収支の均衡を考える場合には多国間で考えるべきだというトランプ批判ですが、これにもトランプ政権は聞く耳を持たないようですね。特に多くの経済学者が「二国間で貿易収支の均衡を考える意味は全くない」と断言します。「二国間で考える意味はない」というのはどういうことですか。
 
小峰 あとで議論になると思いますが、そもそも私は、経常収支や貿易収支全体でみても均衡しているかどうかはあんまり意味ないと思っています。二国間なら、ますますどうでもいいのではないかと思っています。

 説明しましょう。例えば日本について考えてみると、当然のことながら輸出額が多い品目もあれば日本への輸入額が多い品目もあります。例えば中東から石油を輸入してきて、アメリカとかヨーロッパに自動車を輸出しています。二国間で考えれば、貿易収支なり経常収支というのはバランスしないのが当たり前だということなのです。バランスさせようとすると、今度は日本は中東に輸出できる分しか石油を輸入できません。そうすると日本は必要な石油を輸入してくることができなくなって、経済は大打撃を受けます。それが世界経済全体に広がると、縮小均衡になってしまいます。
 
斎藤 つまり、それぞれ各国に得意分野というものがある。比較優位ですね。だから、それぞれで見たら、当然アンバランスができるということですね。
 
小峰 そうです。
 
斎藤 例えば日米間で言うと、米国はアンバランスを是正するために、俺たちは保護主義をとるぞと、高率の輸入関税をかけるぞということで、輸入を抑えようとする。確かにそうすれば縮小均衡になります。ただ、そうではなくて、米国が「日本、お前が広げろよ、市場開放せよ」と言ったらどうでしょうか。そうしたら対日輸出は拡大するかもしれない。拡大均衡です。トランプ政権はそれも言いたいのではないでしょうか。常に縮小均衡になるとは限らない、と主張するのではないですか。

小峰 それは論理的にはあり得ます。現実にもよくある話です。90年代の日米構造協議などのときにもよく出てきた議論です。しかしそれは本来は日本が主体的に決めるべきことなのですから、本当は情けない話ではありますね。

斎藤 もっとも、二国間のみの均衡にこだわれば多くの場合、輸出国、輸入国どちらでも資源の効率的配分がゆがみますね。

小峰 そうです。


「輸出はプラス、輸入はマイナス」は誤り

斎藤 それでは、もっと根の深い論点について話を進めましょう。トランプ大統領が思い込んでいる考え方で、しかも米国ばかりでなく日本の政治家や経済人、一般の人々も「それは、そうだろう」と素朴に思いこんでいる誤りについてお聞きしましょう。代表例をあげるとなんでしょうか。
 
小峰 第一に挙げられるのは「輸出は経済にプラスで、輸入はマイナス」というふうに考える傾向がある点です。トランプ大統領はまさにそう考えていて、厄介なことに普通の多くの人も何となく「そうじゃないか」と思っているということです。
 
斎藤 思っていますね。
 
小峰 それから、貿易収支や経常収支は赤字よりは黒字のほうがいいというふうにトランプさんは考えている。これも多くの人は「それはそうだろう」というふうに素朴に思っている。この二つが象徴的なポイントだと思います。
 
斎藤 「輸出はプラスで輸入はマイナス、と言うのは俗論」と言うわけですね。ただ、この”俗論“は相当根が深いように思います。輸出をすれば代金を獲得します。輸入は代金を払います。そうすると、普通の人は「輸出は好ましいことだ」と思います。さらに歴史的に見ても、16世紀から18世紀にかけて西欧では重商主義政策が支配的でした。この重商主義政策は、まさに輸出は好ましく国家繁栄の基礎と言う認識がありました。輸出の増大で富を蓄積することができるという考え方です。トランプ氏は16〜18世紀に先祖帰りしたようなものです。トランプ氏という男はビジネスで生きてきて、良くも悪くも直感で生きている男です。やっぱりそこは経済活動をする人間の本能として、あるいは直感として輸出に対してプラス評価しているような気がします。間違いはどこにあるのでしょうか。


komine小峰 人々はよく輸出と輸入を一緒くたに議論するのですが、経済的な性質は輸出と輸入は相当違うということをまず認識する必要があります。輸出というのは我々が働いて何かモノを生み出して、それを海外に売って所得を得るということです。我々が働いている側面を表しているわけです。輸入というのは、我々がお金を使っている側面を表している。つまり、稼いだお金を使って何か欲しいものを海外から買ってくるということです。働いて創り出すほうが輸出で、所得を使って買ってくるのが輸入です。だから、全然違う側面を持っているのです。

 普通の我々の生活を考えても、一生懸命稼いで、何のために稼ぐかと言えば、何かに使うためですね。使ったときがうれしいはずなのです。本来、使うことが福祉を高めるのです。お金を貯め込むことが効用を高めるわけではありません。まあ、中には溜め込むことが好きで効用の高まりを感じる人もいるようですが(笑い)。

斎藤 吝嗇(りんしょく)家ですね(笑い)?

小峰 ええ(笑い)。経済主体というのは溜め込むのが目的ではなく、何かに使うために溜め込むのです。つまり、本当は使ったときがうれしい時、というふうに考えるのが経済的な考え方です。輸出というのはある意味ではお金を稼ぐほうの側面であって、お金を使うほうの側面も一緒に考えないといけない。だから、どっちがよくてどっちが悪い、プラス・マイナスというのでなくて両方ともプラス。どっちかと言うと、私は輸入の方がうれしいはずと認識すべきだと思います。
 
斎藤 意味があるはずだと。

小峰 ええ、意味があるはずだと。
 
斎藤 人間の幸せにとってですね。
 
小峰 そうです。幸せという点では買って使うことが幸せなのですから。それは国内のものを買ってもいいし、海外のものを買ってもいい。海外のものを買うのが輸入だから、輸入こそが福祉の源泉だとも言えます。
 
斎藤 わかるような気もしますけども、しかし、稼いでお金を持っていないと、輸入、消費もできないのではないか。それくらいは人間誰しも考えますね。そうすると、やっぱり稼ぐことが大事だと思います。お金がなくては輸入もできないし、消費もできない。効用を得るためには、その元手を蓄えておこうということも大事という感じもしますけど、どうでしょうか。
 
小峰 少しわかりづらい話かもしれませんが、説明しましょう。人はモノやサービスを消費するには稼いだうえで消費するのが通常の形態です。ですから、輸出で稼いで輸入で使う。輸出と輸入が両建てで増えることが望ましい。これが基本です。ただし、輸出と輸入が同じだけ増えなければならないわけではありません。稼がないでも消費したり使うこともあります。つまりお金を借りてきて使うことがあります。実際の生活や企業活動ではこちらの方が合理的なことも少なくありません。例えば我々はしばしば住宅ローンを借りて家を買います。人の一生のことを考えてみれば、家を買うお金を貯めてから買うよりも、先に家を買ったほうが家に住む期間が長くなり、より大きな効用が得られることになります。そちらのほうが幸せだということになります。つまり、借りたほうがいい局面というのはたくさんあるわけです。これが、経常収支の表とかとも関係してくるのです。「輸出が良くて輸入が悪い」「輸出と輸入が均衡する必要がある」とは必ずしも言えないのです。
 
「黒字は良くて赤字は悪い」も誤り

斎藤 貿易収支や経常収支についても、多くの人々が「黒字は良くて赤字は悪い」と思っているのはもう一つの俗論だと言われました。これは「輸出がプラスで輸入がマイナス」という認識と、密接に結びついていると思いますが、「黒字は良くて赤字は悪い」という考えが誤りだということを改めて説明していただけますか。先日、米国の商務長官のロス氏も「対日赤字の増大はもはや耐えられない」と激しく非難しました。

小峰 そうですね。かつての日米摩擦の悪夢を思い出しますね。そもそも経済政策の目標とは、その実現により国民の福祉を高めるかどうかがポイントです。経済成長や物価、雇用などに影響を及ぼし国民の福祉向上につながるかどうかです。ところが、貿易収支が黒字であること、経常収支が黒字であることは経済理論上、福祉向上になるとは言えません。私は日米貿易摩擦が激しかったころ、経済企画庁で経済白書の執筆を担当していました。その時の経済白書に「日本の貿易収支が黒字であることは何の問題もない」と指摘しましたが、今も考え方は全く変わっていません。

斎藤 90年代にかけ、日本の貿易黒字減らしが大問題となった時、日本の黒字減らしを大きな目標に掲げて当時の日銀総裁の前川氏が中心になってまとめたのが前川リポートでした。しかし、「通念の破壊者」と言われた小宮隆太郎東大名誉教授が当時「前川リポートは誤り」と敢然と批判しました。いまは、多くの経済学者もそう主張します。

小峰 そうです。私も当時、小宮氏の主張に強く共感しました。小宮氏の主張とほぼ同じなのですが、当時の経済白書に次のように書きました。「財の取引が、それぞれ自由な市場における合理的な取引の結果としてきまっているのであれば、貿易を通して輸出者、輸入者双方が望ましい成果を得ていることになる。経済的に望ましいと思うからこそ取引が成立しているからである。このような状況の下においては、日本は輸出・輸入両面において世界に貢献しており、貿易利益を通じて世界全体の経済厚生を高めていると評価できるし、輸出入の差額そのものにも問題ないことになる」と。これは今も全く変わりはありません。

 貿易黒字や経常収支黒字は好ましくて貿易赤字や経常赤字が悪い、という通念は言葉の使い方からも来ているとも言えます。つまり、企業や家計では当然黒字の方が良くて赤字は好ましくない、と言えます。そこからの単純な連想で、貿易収支や経常収支でも黒字は良くて赤字は悪いとなってしまいます。経常収支が長い間赤字でも経済のパーフォーマンスの良い国はいくらでもあります。普通の先進国で経常収支とか貿易収支を政策目標にしている国はないんです。今回、トランプ大統領が貿易赤字を減らすのを目標にしたので、これ、非常に珍しいケースです。

斎藤 そうですね。確かに歴史的に見ても、経常収支や貿易収支が長い間、赤字を続けてきた国でも、順調に成長を続け、発展し続けた国がたくさんあります。19世紀の米国では長い間経常収支は赤字でした。カナダは一世紀余り赤字基調です。オーストラリアも40年もの間黒字を記録していません。でも経済は順調に発展し続けました。しかし、やはり多くの人々には、輸出の方が輸入よりも好ましいという思いが抜きがたくあるような気がします。先ほどおっしゃったように輸出よりも輸入のほうが多い場合にはどこかからかお金を借りてこなきゃいけないようなことになります。

 確かに、住宅ローンなんかを考えた場合、効用を繰り上げて得られるという意味で合理的な選択だと思います。しかし、やはりお金を借りるということは、借りていない状態に比べると生活が不安定になりがちになることがあります。ということは、輸入超過であれば、つまり経常収支でも貿易収支でもいいですけど赤字であれば、お金をファイナンスしなければいけない。相対的に不安定になり、それはやはりどちらかと言うと好ましくないということは言えませんか。トランプ大統領の言っていることはいろんな面で相当いい加減だと思いますが、人々の直感に訴えるような要素があるような気がしますが・・・。
 
 少し、視点を変えてお尋ねします。国際的な経済問題として、しばしば累積債務問題が発生します。累積債務国というのは経常赤字があって、資金を海外から調達しなければならず、債務が累増して資金繰り難に陥り信用不安がおき、経済が大きく混乱するというのが典型的な姿だと思います。やはり経常赤字国の不安定さを象徴しているような気がするのですが・・・。かつての中南米国で頻発しました。IMF(国際通貨基金)も当然是正勧告をします。通貨不安、金融不安を引き起こす不安定な国として数年前にはPIGS(ポルトガル、イタリア、ギリシャ、スペイン)などが問題になりました。経常収支赤字問題とつながっていませんか。
 
小峰 歴史的にそういうケースがたくさんあります。アジア通貨危機のときにも、やはりアジアのいくつかの国々で外貨危機になりました。短期で借りて長期で運用しているようなことをやっている中で通貨価値が下落し、返せなくなってしまったとか、いろんな問題が起こりうるということは確かです。それは赤字だから起こる。黒字ではそういう問題は起きないというのは、それは確かですね。

斎藤 そうすると、やっぱり経常赤字、貿易赤字は悪いんじゃないですか。
 
小峰 それは経常赤字だと、ケースによってはそういう問題が起きる場合があるということです。だからと言って経常赤字そのものを常になくしておかなければならないかというとそれは過剰防衛になってしまいます。通貨危機が生ずる国は経常収支が赤字であったこと以外にも、放漫な財政運営や過剰な投資といった相当問題のある経済運営がありました。結果的にそれが累積債務になったということだと思います。

 アメリカは今、世界で絶対額でみて最大の債務国ですが、現在のアメリカではそういう危機が生じていないというのは、アメリカに信用力があって、他の国はむしろアメリカに投資したいと思っているからです。問題になることはあり得るけども、それは経常収支を常に黒字にしておかなければならないというような意味ではない。経常収支が赤字だから、必ず問題になるということではありません。

世界中に重商主義的考え

斎藤 私なりにまとめてみますと、こうでしょうか。貿易収支や経常収支は仮に赤字でも問題はない。問題の核心は赤字になった場合、必要な資金を安定的にファイナンスできるか、その信用力があるかどうかということである。先ほども言いましたが、いくつかの国では長い間、赤字でもあるにかかわらず、経済発展は続いてきた。むしろ、経常収の赤字を前提にしながらその国は繁栄を続けてきたともいえる。言葉を変えれば「よい経常赤字」もあれば「悪い経常赤字」もあるということですかね。ファイナンスが危うくなる場合は「悪い経常赤字」になる。 

小峰 多分こういうことだと思うのですね。先ほども少し触れましたが、経済学の理論では現象を理解するために「部分均衡分析」と「一般均衡分析」という概念があります。経常収支(貿易収支)を輸出と輸入の差額とみれば部分的な話ですよね。ところがこの輸出と輸入を決める要素というのはものすごくたくさんあって、為替レートも関係するし、貯蓄と投資も関係するし、石油の値段も財政状態も関係する。いろんなものが関係する中で金利も関係する。他の金融情勢とか国内総生産(GDP)とか経済状態を示す多様な要素が全部ワンセットで決まっており、同時に決定されている。それが一般均衡分析の考え方です。だから、その同時決定されているさまざまな経済状態が健全にいっている場合もあれば、問題がある場合もある。経済がうまくいっていないという評価が経常収支にも現れてくるということは、それはあり得ると思うのです。それが今おっしゃった「悪い経常収支」ということでしょう。それは、「黒字」の場合でも考えられて、ある国の経常収支が他の国よりも異様に大きいときには、それは経常収支が問題というよりは、さっき言った同時決定になっている経済全体のどこかに歪みがあって、それが経常収支にも現れている、経常収支の黒字となって現れているという考え方になると思います。

斎藤 先ほど申し上げたように重商主義というのは、西欧で2、3世紀にわたり支配的な国家運営の基本でした。黒字、赤字という言葉を使っていたかどうか知りませんけれども、当時の代表的な重商主義の提唱者のコルベールあたりが主張したのは、黒字増大を目標にしたということです。このように長い間に染み付いたこうした観念を変えるのは簡単ではありません。この重商主義を否定したのは近代経済学の父といわれたアダム・スミスと言われていますが、通念は未だになかなかひっくり返りません。
 
小峰 そうですね。その考えを覆すのはなかなか難しいですね。日本だってインフラ輸出をどんどんやろうとか言って熱心にやっているけれども、どんどん輸入しようじゃないかという人はいない。重商主義です。実は世界は重商主義だらけということです。
 
斎藤 そうですね。「トランプは何もわかっていない」とか、多くの経済学者が言うけれども、ここの根っこの部分をひっくり返す説得力のある説明が足りませんね。正論をもっと浸透させなければならないと思いますが・・・。
 
小峰 確かに、もっとやらなければとは思いますが、やればみんな納得するかというと、難しいでしょうね。政治的要素も紛れ込んできます。既に言いましたが、そもそも輸出するメリットと、輸入するメリットがそれぞれあり、両方増えたほうがいいのです。ところが輸出に携わる企業のメリットとか輸入で打撃を受ける企業のデメリットは当該の産業、企業に集中的に現れます。これに対し輸入して消費する際のメリットは国民全体に広く薄く均てんされることが多い。よく私が例に出すのはコンニャクです。コンニャクはすごく関税率が高くて保護されているのです。だから、コンニャクの輸入を自由化すると、コンニャクの値段が下がるのですけども、コンニャクの値段が下がって、おでんが安くなるというのは一人ひとりにとってみれば、ほんの10円とか15円くらいの話なのです。なかなか意識されません。それが生産農家が潰れるという話になると政治的な騒ぎになる。

斎藤 政治問題化し易く、保護主義が広がりやすいと言うことですね。

小峰 そうです。

斎藤 いずれにしろ重商主義的なトランプ政権は、対日貿易・経常赤字を減らすよう圧力をかける旗は降ろすつもりはないようです。農業開放を求めたり、自動車の輸入を抑えたりしようと考えているようです。では、いったい経常収支、貿易収支を決める要因は何だと、整理したらよいでしょうか。

小峰 普通ある説明は短期的要因、中期的要因、長期的要因というふうに分けているようです。オーソドックスな説明によれば短期的にはそのとき、そのときの為替レートとか、石油価格とか、そういう個々の貿易の取引の細かい動きによって決まってくる。
 
斎藤 為替は貿易バランス、経常収支バランスを変更させる力があるという認識ですね。
 
小峰 当然、その力はあります。為替の動きによって内外の商品の相対価格が変化して、輸出・輸入の数量が変化します。貿易収支は影響を受けます。
 
斎藤 そうですね。それはプラザ合意以降の動きをみても確認できますね。
 
小峰 さらに最近では、経常収支の一部で海外からの投資収益などを反映する所得収支が非常に大きなウエートを占めており、これは円安(外貨高)になると、円で測った所得収支は増えるので、経常収支全体として大きく影響を受けることは間違いないと思います。
 
斎藤 トランプ氏も言うような市場開放というか、輸入促進策とか、輸出管理とか、保護主義政策とか。これも多くの人々は貿易収支の均衡化に「相当効くだろう」と思ったり、「少しは効くだろう」と思ったりする。そこに対してはどういうふうに思われますか?
 
小峰 それはある程度は効くのではないでしょうか。コントロールしようと思えばできるということですね。特に政府が直接買ったりすれば。
  
斎藤

斎藤 政府調達ですね。
 
小峰 政府調達で、例えば私がそういうことにならなければいいなと思っているのは、アメリカが日本で自動車が売れない中で、日米の自動車の不均衡を是正しろとなったときに、一番手っ取り早い話は政府が買ってしまえばいいというので、政府の公用車をアメリカ車にするというような話になるのはいやですね。
 
斎藤 昔ありましたね。
 
小峰 昔あったんですよ。だから、確かにそれをやれば、アメリカから日本への輸出は増えるわけだから。
 
斎藤 飛行機もありましたね。
 
小峰 ええ。だから、強引に買ってくれば、それは、日米バランスは変化するでしょう。ただ、これも理論家からすれば、それは為替には無関係なのかという話が次に出てくる。黒字が減ると、円安になるから輸出が増えますから帳消しになると。一般均衡分析的にはそういう考え方もあります。そこまで考えなくても、政策的にそれは強引にやれば、輸出を抑えたり、輸入を増やしたりすれば、貿易収支はコントロールできないわけではない。しかし、それが日本のためになるのかということを考えると、日本のためにはならない。つまり、日本の官用自動車は国産のほうがいいと思っているから国産を買っているわけで、それをアメリカ車にしてしまったら、その部分ムダな支出をすることになりますよね
 
斎藤 資源配分を歪めるということですね。
 
小峰 そうです。歪めます。
 
斎藤 だけれども、部分的には貿易収支なり経常収支の是正には一応なる?
 
小峰 一応なるけども、それは是正したほうがいいという判断がまずあってすべきことです。経済学者は自由な民間取引が行われているなら、それ自体が是正しないでもいいと言っているんですよ。
 
斎藤 歪めますからね。
 
小峰 ええ。
 

貯蓄投資バランスが経常収支を決める

斎藤 では、中期、長期的な経常収支の決定要因は何だと言ったらよいのでしょうか?

小峰 中期的に、5年、10年という単位で見ると、当該国の貯蓄・投資バランスで決まると言ってよいでしょう。

斎藤 なぜ経常収支なり貿易収支が貯蓄と投資の差額で決まるのですか。改めて説明していただけますか。

小峰 これは式を展開しないとできないのですが、・・・。なるべく簡単に説明しましょう。国民所得勘定の定義式は細かい点を少し省略するとこうなっています。
GDP=消費+投資+政府支出+純輸出(経常収支)
つまり
経常収支=GDP−(消費+投資+政府支出)
です。
 さらに、これを所得面から見ると、
国民所得=家計所得+企業所得+税収
となります。ここで、GDPと国民所得が等しいとすると、
経常収支=(家計所得−消費)+(企業所得−投資)+(税収−政府支出)
となります。
 経常収支は、家計、企業、政府の貯蓄と投資の差額を合計したものだということになります。別の言い方をすると、一国の貯蓄総額と投資総額は同じはずです。それを部門別に分ける、つまり民間部門、政府部門、対外部門に分けて考えるとそれぞれの貯蓄・投資のバランスは均衡しませんが、合わせれば均衡するはずです。国内の民間部門の貯蓄投資の差額と、政府部門の貯蓄投資の差額と、海外に対する貯蓄投資の差額というのは足せばゼロになります。部門別に分けていけば、赤字になったり黒字になったりするのですが、足せばゼロになっているということなので。そうすると、方程式の左側に経常収支の数値を置けば、右側に、国内の民間部門の貯蓄投資差額に加えて財政の貯蓄投資差額がきます。つまり経常黒字を記録する場合はその額はその国の貯蓄超過額に等しくなります。これは、マクロ経済理論の基本の基本です。
 
斎藤 中期的には貯蓄超過か投資超過かで経常収支の黒字規模や赤字規模が決まるということですね。

小峰 これが一般的な考え方です。これは恒等式なので、常に成立しているはずなのです。しかし私自身は、これを中期的な議論に限る必要はないと考えています。つまり、恒等式なのですから日々成立しているはずです。だから、貯蓄投資バランスによる分析は、短期を説明することもでき、長期を説明することもできるはずです。ただしこれは一般的に受け入れられているとは言えないかもしれません。例えば石油の値段が下がって、経常収支の黒字が増えました、と言うときにどういうメカニズムが働いたと言うべきなのか。それは何かというと、石油の値段が下がると、企業のコストが下がるから、企業の利潤がまず増えます。そうすると、企業の貯蓄が増えるはずです。そのとき石油の値段が下がったから投資をしようという企業はすぐには出ないので、短期的に貯蓄超過になる、という動きが生じている。だから、貯蓄投資バランス理論で短期的な動きも説明しようと思えばできるとも言えます。恒等式ですからロジカルには貯蓄投資バランスで短期も中期も長期も説明しようと思えばできるはずです。
 
斎藤 小宮隆太郎さんなんかの説明もほぼ同じですね。小峰先生が中期と称しているものを長期と定義して、やはり貯蓄・投資バランスが決定的だと分析していますね。
 
小峰 国内の投資は中長期的には潜在成長率とか、企業の期待成長率とか、そういうので決まるし、貯蓄率みたいなのは長期的な動きで決まってくる。中長期的な説明は貯蓄投資バランス論の方がしやすいということだと思います。
 
斎藤 説明がつきやすい、あるいは政策論としてもそっちのほうが有効であると。
 
小峰 そういう感じでしょうね。経常収支黒字、赤字は国内の貯蓄投資関係と整合的になっているはずです。例えば財政赤字がどんどん増えていくと、経常収支も赤字になっていくとか、国内の投資が少ないと経常収支が黒字になるとか、そういう貯蓄投資バランスとの関係で経常収支は動いているはずだという見方です。

斎藤 ですから、一時的な輸入促進策や輸出促進策は、中長期的な不均衡是正には役に立たないという批判もありますね。80年代から90年代にかけての日米貿易摩擦の時にも激しい批判がありました。例えば輸入促進で何か買う、そうすると、国内で生産しなくて済むから生産財や労働力はほかに使われ、生産増となり結局、輸出圧力として働く。つまり貯蓄投資バランスが一定であるかぎりは、片方で輸出ドライブとして働いちゃうのだから、それこそ中長期的には是正になりませんというわけです。
 
小峰 貯蓄投資バランスの考え方を重視すればそういうことになりますね。一部をちょこちょこ動かしても、結果的には同じだという指摘です。ただ、そこはギリギリ詰めると、「ほんとにそうかな?」という感じもします。
 
斎藤 「ほんとにそうかな?」という部分もある?

小峰 ええ。と、言うのは、例えば日本政府が政府調達でアメリカからの輸入を増やすと、経常収支が赤字になるし、財政が赤字になりますよね。
 
斎藤 日本の財政の赤字が拡大しますね。
 
小峰 はい。だから、それで見合っているわけです。政府部門を合わせた国全体の貯蓄が減り貯蓄・投資バランス上も見合って、経常黒字が減るということです。
 
斎藤 貯蓄投資バランスに影響を与えれば、個別の市場開放策や管理貿易的な政策でも経常収支の是正にもなるというわけですね。

小峰 そういう場合もあると思います。

輸入増は雇用減になるか? 

斎藤 トランプは輸入増、米国の貿易赤字増大で、米国内の雇用を失っていると言っています。その論理はどうでしょうか。
 

komine小峰 それはこう考えるべきでしょう。繰り返しになりますが、GDPの恒等式、これも定義式ですけども、GDP=消費+投資+政府支出+輸出-輸入です。GDPは国内の雇用と密接に関係していますから、この方程式は国内の雇用を決定する式だというふうにもとれます。そうすると、輸入はマイナスになっているから、輸入が増えると雇用にもマイナスだということになるのですけども、このとき非常に重要なのは、どうして輸入増がGDPにマイナスに働くのか? ということなのです。
 
斎藤 これがわかったようで、わかりにくい。
 
小峰 そう、難しい点です。一番のポイントは多くの人々は方程式の最後の部分を取り上げて「輸出−輸入」と一括りにして考えます。「輸出−輸入」を「純輸出」という言い方をしたりします。その結果、実際には何となくGDP=内需+純輸出が定義式になってしまっている。それは大問題なのです。輸出から輸入を引くという考え方ではないのです。そうでなくて、GDPは「消費+投資+政府支出+輸出」から「輸入」を引いた値、あるいはGDPに輸入を加えた生産額合計が消費+投資+政府支出+輸出という需要の合計と等しいという考え方です。
 
斎藤 なかなかわかりにくいですね。普通の人は経済学が嫌いになりますね(笑い)。
 
小峰 だから、よく言われますけど、「これは定義式あるいは恒等式であって、因果関係を表すものではない」ということなのです。GDPが動いて、需要と供給と輸出と輸入が全部一緒に動いて、それを全部まとめると、そういう定義式は常に成立していますという式です。
 
斎藤 定義式というのは因果関係はないという、ことですか?
 
小峰 いや、因果関係がある場合もあります。定義式が因果関係的に作用する場合もあります。
 
斎藤 そうですね。先のGDPの方程式をみても消費が増えればGDPが増える因果関係を示しています。投資が増えればGDPは増えることを示してもいます。
 
小峰 消費が増えて、他が変わらなければGDPが増えると言うことを示していますね。投資が増えて、他が変わらなければGDPは増えるとも言えます。だから普通、内需が伸びたのでGDPが増えましたと言います。この点では因果関係ととらえてもいいのです。輸出が増えたのでGDPが増えましたというのもいいんです。しかし、輸入が増えたのでGDPが減りましたと言うと、これは駄目なのです。
 
斎藤 ここで「これは定義式だから」とか、急に出てきて、普通の人はキョトンとしますね。トランプ大統領がGDPの定義式を完全に理解しているとは思えませんが、トランプ政権の閣僚や政治家は定義式をみて輸入が増えればGDPは減る、雇用は減る、と言ってもおかしくないような気もしますが・・・

小峰 GDPと輸入の関係を考えると、GDPが増えたから輸入が増えたという面もあるわけです。逆に、サウジアラビアからの石油の輸入を減らせば、かえってGDPが減ってしまいますね。もちろん、トランプ氏が言うように輸入が増えたのでGDPが減るというケースもあります。
 
斎藤 たとえば?

小峰 仮定の話ですが、例えば環太平洋経済連携協定(TPP)が発効して、農産物が大量に入ってきて、国内の農家が潰れてしまう。これは確かに輸入が増えることによってGDPが減るケースですね。しかし、それは輸入に対して競争力を失った産業が撤退していったときに、受け皿がない場合です。

 輸入増が国内経済にどう響くか考える場合には所得効果と価格効果という視点で考える必要があります。例えば日本の景気がよくなって、国産車が売れているケースです。これは日本全体の所得が増えていると言うことですからこういう時は概して輸入車も増えます。海外の車も売れたというときは、日本のマーケット自体が増えているわけだから、輸入車が増えても、国産車の生産は変わらないというか、減らない。
 
斎藤 あるいは増えるかもしれない。
 
小峰 増えるかもしれない。価格効果による輸入増の場合だと違います。つまり、価格競争力が劣って国内産業が撤退を余儀なくされた場合、減った生産資源を他に移せないなど流動性が乏しいという場合には、それは輸入の増大によってGDPが減ることになるでしょう。
 
斎藤 つまり、そこで使われなくなった生産資源や労働力がどこでも使われなくなった場合ですね。
 
小峰 雇用の流動性が無くて対応しきれないとか。その場合には雇用にも打撃を与えます。それがいわゆる集中豪雨的な輸出ということなんですけどね。短期的に相手が対応できないような勢いで、急にドカッと入ってくるというようなときには、輸入の増加がGDPや雇用にマイナスになるということもあり得ます。
 
斎藤 かつての日米貿易摩擦のとき、米国サイドが言っていたことですね。
 
小峰 ええ、そうです。
 
斎藤 今回も同じような現象が起きるでしょうか?
 
小峰 現実にそういうケースが見られるかというと、日本からの対米輸出については多分あまりないでしょうね。他の国、中国とかそういうところが輸出攻勢をかけてシェアを奪うようなことがあれば、あるいは起きるかもしれませんが・・・。
 
斎藤 逆に、アメリカの農産物を日本に入れると、あり得ますか。

小峰 入れ方によっては、日本の農業が打撃を受けると、よく言われてきました。これまでも、いつもそういう話になるのですが、結局はそうでもないことが多い。オレンジを自由化するとミカン農家が潰れるとか言われましたが、そうはならなかった。それは、競合品がどんどん入ってくると、どこかでやっぱりそれに対応するわけです。負けないようにしようと。または他のもの、もっと売れるものを作ろうということになるので、中長期的にみれば、転換力はけっこうあると思います。だから、輸入によって大打撃を受けるということは、もちろん無いわけではありませんが、意外と少ないのではないでしょうか。
 
斎藤 そうですね。いろいろお聞きしました。確かにトランプ政権の主張にはトンチンカンな内容も多々あります。日本政府、企業は結局どう対応すべきと考えたらよいのでしょうか。

小峰 他の国の国民が民主的な手続きに則って選出した指導者の考えが間違っているからといって、我々がそれを是正することは本質的に難しいことです。迂遠ではありますが、日本としては「保護貿易主義を防ぐ」「バイラテラルよりマルチラテラルを志向する」「貿易赤字は経済政策上の主要課題ではないという認識を広める」といった方向で、他の国々と連携しながら、少しでも国際的な議論の場でトランプ流の間違った貿易政策を是正するようにするしかないと思います。

斎藤 分かったようで、実はわかりにくい話を丁寧にご説明していただきました。米国側だけでなく日本の政策当局者や政治家、経済人、メディアも実は十分に理解できていない部分が多くあるように感じます。かつて、経常収支の不均衡はすべて悪いと判断し、ひたすら是正しようとしました。その結果、さまざまな副作用を引き起こし,バブル発生の大きな要因になったとも言われています。20数年前と同じような議論が繰り返される気配があり、要警戒だと思います。関係者への啓蒙引き続き宜しくお願いします。ありがとうございました。


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小峰隆夫(コミネ タカオ) 日本経済研究センター理事・研究顧問。1947年生まれ。69年東京大学経済学部卒。同年経済企画庁入庁。経済研究所長、物価局長、調査局長、国土交通省国土計画局長、法政大学教授などを経て2017年から大正大学教授。日本経済研究センター研究顧問は2010年から。著書に「人口負荷社会」など多数。

斎藤史郎(サイトウ シロウ)1948年生まれ。1972年慶応大学経済学部卒。同年日本経済新聞社入社、東京本社経済部長、編集局長、専務取締役、日本経済研究センター研究主幹などを経て2015年から同センター会長。2009−2011年、日本記者クラブ理事長。編書に「異説・日本経済」など多数


※本コラム「斎藤史郎が聞く 異見・卓見」のバックナンバーはサイト右上から、2015年3月に終了した「斎藤史郎が聞く 暴論?正論?」はこちらからご覧いただけます。



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