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ESPフォーキャスト調査

5月14日発表:15年1-3月期実質成長は1.84%に―15年度消費者物価は0.33%に下方修正

2015年5月調査を公表しました。

@実質成長率は四半期・年度共に下方修正。
 アベノミクス景気の浮揚力が弱まっているのだろうか。今月調査では四半期、年度共に実質成長率は下方修正になった。
 1-3月期の前期比年率は1.84%だった。3月の2.64%までほぼ一貫して上がってきた予測値が4月で下がり、5月調査では昨年秋時点の予測にまで後ずさりした。1%台の予測は昨年11月以来6カ月ぶりのことだ。
 4-6月期も、昨年の10月以降上方修正の続いていたものが、止まった。若干の下方修正だ。

 15年度全体でも2月調査をピークに下方修正が続いており、今月調査では前月調査を0.06ポイント下回る1.69%だった。



A下げ止まり気配の消費者物価予測。
 昨年10月の1.18%をピークに下方修正が続いていた15年度の消費者物価も底が見えてきたようだ。
 今月調査の15年度上昇率は0.33%だった。四半期ベースの前年同期比でみると4-6月、7-9月と伸び率ゼロが続く。だが、原油価格暴落の影響から抜ける10-12月以降、上昇率が上がってくる。

B日銀「展望リポート」との比較―成長率より消費者物価で大きな差。

 日銀は4月30日に「展望リポート」をまとめた。
 実質成長率の見通しを3カ月前と比較すると、展望リポートは15、16年度の両方において下方修正、ESPFは15年度下方修正、16年度上方修正となっている。
 消費者物価上昇率は両者ともに15、16年度の両方で下方修正となっている。
 実質成長率では、日銀とESPFの差異はそれほど大きくないが、消費者物価上昇率に関して、両者は大きく異なっている。
 上図は上昇率区分ごとの確率予測の比較であり、棒グラフがESPF、オレンジの折れ線が日銀である。
 日銀の場合、予測の高い方と低い方にそれぞれ10%刻みで予測値が出ている。このパーセンテージを予測値のゾーン毎に計算し直したのが上図のオレンジ線だ。
 上右図の消費者物価上昇率の確率分布をみると、低い方に裾野が長いという分布の形状では似通っているものの、2つの山は0.25%幅のゾーンが2つ分もずれている。
 消費者物価上昇率の下振れリスクを大きくみているという点では日銀、ESPFの両者で一致するものの、平均的な物価の上昇率は日銀の方がESPFよりもかなり大きくみているといえる。

C通関貿易収支赤字は15年度で2.65兆円に縮小。

 財務省が4月22日に発表した3月の通関貿易収支は2,293億円の黒字になった。黒字になるのは2年9カ月ぶりのことだ。
 こうした赤字縮小の動きを反映して本調査での貿易収支予測も黒字方向への修正が続いてきた。15年度での赤字予測のピークは昨年の9月で10.07兆円の赤字を予測していた。それが今月予測で2.65兆円にまで赤字が縮んだ。
 特別調査として「数年内に黒字転換するかどうか」を聞いている。今月は「はい」(黒字転換する)が2名増えて17名になった。

D日経平均株価の上方修正が続く。
 4月22日、日経平均株価は終値ベースで15年ぶりとなる2万円台を回復した。本調査の四半期別株価予測も4月調査に比べ各四半期、500円程度上振れしている。

E米国の15年実質成長率を下方修正。
 日本時間の4月30日、米国の1-3月期成長率速報が伝わってきた。前期比年率で実質0.2%成長だった。
 5月調査の回収日が連休明けの5月7日だったのでフォーキャスターによってはこの情報を十分予測に反映できなかった向きもある。フォーキャスター平均の15年実質成長率予測は2.71%だった。これでも前月調査の3.01%に比べると0.3%ポイントもの下方修正になる。
 低位8機関の平均は2.38%。低位8機関だけで前月調査と比べると、0.38ポイントの下方修正になっている。1-3月期QE(速報)がフォーキャスターに浸透すれば、来月には一段と下方修正になる可能性が高い。

(文責:池田吉紀・舘祐太)

調査結果

2013年12月調査まではどなたでもご覧になれます。

調査参考資料(PDF形式)・関連資料はこちら

■「ESPフォーキャスト調査」とは
 経済企画協会が2004年から実施してきた「ESPフォーキャスト調査」事業を2012年4月より日本経済研究センターが引き継ぎました。
 この調査は日本経済の将来予測を行っている民間エコノミスト約40名から、日本経済の株価・円相場を含む重要な指標の予測値や総合景気判断等についての質問票に毎月回答頂き、その集計結果から、今後の経済動向、景気の持続性などについてのコンセンサスを明らかにするものです。

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調査結果の公表予定
2015年 6月調査 6月 5日
2015年 7月調査 7月 9日

*上記の予定は現時点での予定であり変更する可能性があります。