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日本経済研究センター Japan Center Economic Research

最終更新日:2012年5月10日
トップ » 政策提言 » 日本経済の再設計 震災を越えて



 日経センターは2011年3月17日に東日本大震災に関する緊急政策提言を公表したのに続き、震災影響やその克服策などについての分析・提言を順次、公表していく予定です。

最新トピックス
環境・エネルギー政策のシナリオ分析/日本経済研究センター研究本部
(2012年5月10日発表)
原発・再エネの選択、経済影響はCO2目標次第に
事故リスク対応費用、60〜120 兆円が原発維持のメド
NEW!

  福島第1原子力発電所の重大事故の影響で、国内のすべての原発が停止に追い込まれた。当センターは4 月25 日に資源エネルギー庁が公表した今後の電源構成の選択肢や温暖化ガス削減目標などに基づき、独自に環境・エネルギー政策の選択によって、長期的な経済影響がどのように異なるかを試算した。
  応用一般均衡(CGE)モデルで試算した2030 年時点の実質国内総生産(GDP)への影響は、CO2排出量に制約を設けるかどうかで大きく2つに分かれる。温暖化ガス削減を課さない場合、30 年時点で原発をゼロにしても経済に大きな影響はない。例えば原発をすべて火力発電で代替しても、2030 年ではGDPは標準ケース比▲0.2%強(▲はマイナス)にとどまる。
  「原発維持」と「脱原発依存」の費用が同等になる、原発の保険費用水準を探ったところ、CO2を20%削減する場合には、向こう40 年間の原発の事故リスク対応費用が120 兆円を超えると、2050 年脱原発を選んだ方が経済的に優位になる。また、再エネを2030 年時点で30%導入することにすると、原発維持にかけられる対応費用は60 兆円に低下する可能性がある。
【参考】5月9日総合資源エネルギー調査会基本問題委員会での提出資料


活力と希望呼び込む税・年金改革を(2)/岩田一政理事長、猿山純夫主任研究員、高久玲音・医療経済研究機構研究員(3月まで日経センター研究員)
(2012年4月16日発表)
段階的改革も選択肢、まず「税方式化」着手を

  当センターは昨年5月、基礎年金(1階部分)の税方式化、報酬比例(2階)部分の民営化(積立方式移行)を柱とする税・年金改革を提案した。今回はこれに加え、より漸進的な2案をあわせて提示する。@前回提言では即時移行としていた2階部分民営化を段階的に進める、A改革を1階の税方式化だけにとどめる、の2つである。いずれの場合も消費税引き上げ・法人税減税を組み合わせる。マクロモデルによる試算の結果、いずれの場合も中長期的な財政中立(歳出入の変化が同額)を維持しつつ、経済活力を高められることがわかった。
  現在の年金保険料は税と同質化している。現役世代の負担はこの先さらに重くなる。若年層が未来に希望を持てるように、保険料は廃止すべきだ。即時が難しければ段階的でもよく、1階部分の税方式化だけでもよい。年金改革は財源論が先行しがちだが、成長促進の視点が欠けると途中で頓挫する恐れが大きい。税・社会保障改革は、活力と希望を呼び込むことを主眼に置くべきだ。まずは1階部分の税方式化に着手するよう訴えたい。




提言リポートを読む

掲載日 タイトル 著者
2012/04/04 ◆英国の最新・再生可能エネルギー事情
「外資を梃子にし、成長目指す
―海の風、波に恵まれた洋上風力、海洋発電に注力
―英国でも再エネが拡大」

平崎誠司(アミライズ・インサイト代表)
2012/03/09 ◆中期経済予測(論点)
「原発の行方で異なる4つのシナリオ」
「石油危機に学び、省エネ余地を探る」
研究本部 中期予測班
2012/02/13 ◆脱原発依存時代の温暖化防止策
「環境技術で競争優位を築け
―国際ルール構築に貢献を
―原発なしでの京都議定書の達成可能性とポスト京都」

小林 光・特任研究員、前環境事務次官
2011/12/27 ◆「脱原発」を考える
「省エネ・新エネ推進は原発維持よりコスト安―原発発電コスト、政府試算の2倍以上の可能性」

「独、新エネ開発で地域、産業の再生―産官学で港湾整備、工場用地提供から運営ノウハウまで」
小林辰男・主任研究員
2011/10/03 ◆公害対策に見る経済影響
「環境投資で経済成長を後押し ―重厚長大産業にも需要増」
小林 光・特任研究員、前環境事務次官
2011/09/26 ◆地域・産業別影響を考える
「電力不足による産業構造変化、マイナス影響を緩和 ―経常赤字避け、機械産業へシフト」
小林辰男、落合勝昭、舘 祐太
2011/09/26 ◆Discussion Paper 132
「原子力発電全停止による地域・産業別影響の試算 ―火力代替可能な中部・中国では影響軽微も、東北地方では打撃大きく」
舘 祐太、落合勝昭
2011/09/22 ◆2020年の産業動向−第37回改訂中期経済予測に基づく産業連関予測
「輸出の増加により、加工産業の伸びは堅調−エネルギー構造の転換は卸売業、運輸業へプラスに寄与」
研究本部 中期予測班
2011/08/31 ◆欧州の電力政策を考える
「進む送電網の統一 ―欧州全体では、新エネも原発も推進」
古谷茂久・日本経済新聞社パリ支局長
2011/07/19 ◆発電コストを考える
「原発の発電コスト、20年度には事故前の3倍に―福島事故の事故処理費が大きく」
※19日付日本経済新聞朝刊1・3面に関連記事が掲載されました。
研究本部
2011/06/28 ◆会報WEB版創刊号
特集「大震災後の日本経済の中期見通し」
−−
2011/06/14 ◆第37回改訂中期経済予測(2011−2020 年度)
「全原発停止なら年7兆円の経済損失も―火力代替で17年度にも経常赤字に」
理事長・岩田一政、
主任研究員・坪内浩(中期予測班主査)
2011/06/01 ◆エネルギー制約を考える
「火力代替で所得流出4兆円も」
小林辰男・主任研究員、
服部哲也・研究員
2011/05/17 ◆税・社会保障改革
「活力と希望呼び込む税・年金改革を−年金は税方式に、法人税減税もあわせて」
研究本部
2011/05/01 東北の復興、“風力”と“無税特区”で―“風任せで”年間1200億円の収益、法人税・固定資産税を無税に 研究本部
2011/05/01 エコ産業シフト、エコまちづくりこそ、復興の王道―安全と高付加価値、環境を核に実現可能 小林 光・特任研究員、前環境事務次官
2011/05/01 欧州、原子力への距離感は変わらず―Fukushimaは日本問題 平崎誠司・EBS上席コンサルタント
2011/04/25 既存原発止まれば、影響10年単位に―電力不足、GDPを最大2%押し下げも 研究本部
2011/04/21 ◆生活者ができる10の行動
賢い生活者が震災後の日本経済の痛みを和らげる
前田昌孝・主任研究員
2011/03/17 ◆東日本巨大地震 緊急リポート
5兆円規模の災害対策、早急に
研究本部
2011/03/17 ◆東日本巨大地震 緊急コラム
巨大地震の経済的影響の考え方
小峰隆夫・研究顧問
2011/01/04 ◆日本経済新聞社と共同政策提言
2年でデフレ克服を 一層の金融緩和が必要、成長戦略を3分野に集中
政策提言研究会

関連セミナー

掲載日 タイトル 講師
2011/8/1 ≪日本経済の再設計―震災を越えて≫シンポジウム
復興への具体策作り、産官学の力を結集― 実学発想による新しい社会環境資本を求めて
「復興を日本再生のモデルに」
■パネリスト
桜井勝延・南相馬市長
和泉洋人・地域活性化統合事務局長、慶應義塾大学理工学部特任教授
前原金一・経済同友会副代表幹事・専務理事
國領二郎・慶應義塾大学総合政策学部長
岩田一政・日本経済研究センター理事長
■司会
小林光・慶應義塾大学政策・メディア研究科教授、
日本経済研究センター特任研究員(前環境事務次官)
2011/6/2 ≪5/25総会記念講演≫
日本経済の再設計―大震災・エネルギー制約を越えて
「負担増より希望を若者に与えよ」 
岩田一政・日本経済研究センター理事長
2011/5/11 《震災復興・緊急シンポジウム》
震災と日本経済―その先の持続可能な新しい地域づくりに向けて、会員と共に語る
「現地との対話重ね、将来見据えた復興を」
■講師
小峰隆夫・「地域創造研究会・地域から考える成長戦略研究分科会」主査、日本経済研究センター研究顧問、法政大学大学院教授
玄田有史・「地域創造研究会・地域アイデンティティ研究分科会」主査、東京大学社会科学研究所教授
岩田一政・日本経済研究センター理事長
■ディスカッション
瀬谷俊雄・東邦銀行取締役会長
小峰隆夫、玄田有史氏、岩田一政
司会)新井淳一・日本経済研究センター会長
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