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読むゼミ

講演内容を文章に要約した抄録です。講演開催から2週間程度で掲載していますので、ご利用ください。
※読むゼミ原稿は、日経センター担当者が録音テープをもとにまとめ、講師のチェックを受けています。
※半年ごとにまとめて掲載しています。過去のセミナー(バックナンバー)は下の窓の「開催時期」から時期を選択いただき、ボタンを押すと表示されます。

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バックナンバー(開催時期)

2018年7月〜12月開催のセミナー

≪シリーズ 財政再建≫
第2回性急な緊縮財政は財政再建を逆行させる
2018年7月19日(木) 開催  (掲載日:2018年8月8日)
日本経済研究センター
講師
飯田泰之・明治大学政治経済学部准教授
聞き手)実哲也・日本経済研究センター研究主幹
要旨
増税先行では財政再建難しく――社会保障の赤字縮小が本筋
@日本の財政は、破綻が迫っているわけではない。目安となる「債務残高の対国内総生産比」は、2018年を頂点に減少が見込まれている。その中で、増税を先行させることによる性急な財政再建策は、経済成長率を低下させ、かえって財政を悪化させる可能性がある。
A国際的に見て、日本はミドル層(年収700万円〜1500万円)以上への所得・資産課税が少ない。相続税の課税対象となる世帯は全体の8%でしかない。所得税の引き上げや相続税の課税対象を広げることで、「ミドル層が国の財源を支える」という方針を明確にすべきだ。
B過去30年で日本の債務は700兆円増加したが、とりわけ社会保障費の増大(293兆円)によるものが大きい。社会保障の基本理念は、得する人と損する人が半々になる「保険」だ。その理念に沿うよう、例えば年金の支給年齢を引き上げるなど、給付を見直す必要がある。医療や介護も含めた社会保障改革で財政の長期的な維持可能性を高めるべきだ。
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≪シリーズ 財政再建≫
第1回財政ガバナンス―少子高齢化を乗り切るために
2018年7月13日(金) 開催  (掲載日:2018年7月25日)
日本経済研究センター
講師
田中秀明・明治大学公共政策大学院教授
聞き手)実哲也・日本経済研究センター研究主幹
要旨
時代遅れの日本の予算制度―財政再建に独立機関も必要
@日本における財政再建の試みはいずれも当初目標を達成できずほとんど失敗している。安倍政権が掲げてきた「2020年度に基礎的財政収支の均衡」という目標も、5年先送りされた。経済成長による財政再建という安倍政権の目論見は失敗に終わったといえる。
A財政再建のために予算制度改革が不可欠である。1990年代に多くのOECD諸国が財政ルールの強化などを通じ財政再建に成功した。2000年以降財政悪化を招いている一部の国をよそに、財政規律についての政治的コミットメントを維持できる改革を実施した国では、財政赤字は比較的小さい。日本の予算制度については、透明度を高め、多くの先進国と同様拘束力をもつ中期財政フレームの導入や独立財政機関の設立などが求められている。
B当面の日本の課題は、少子高齢化をどう乗り切るかである。財政再建はそのための手段である。そのためには社会保障改革が不可避である。制度の費用対効果と持続可能性を高めることが求められる。社会保障制度を効率化し、財源を教育や職業訓練などの人的資源に投入することが必要である。
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マハティール新政権の課題と展望
2018年7月12日(木) 開催  (掲載日:2018年8月2日)
日本経済研究センター
講師
中村正志・ジェトロ・アジア経済研究所地域研究センター・東南アジアT研究グループ長
要旨
前与党の内部分裂、初の政権交代もたらす―新政権、待たれる成長戦略
@マレーシアでは5月、独立後初の政権交代が起きた。前ナジブ政権の母体、国民戦線が汚職問題で内部分裂し、同月の下院選挙で国民の支持を得られなかったためだ。多くの専門家は離反票が野党間で散らばるため政権交代にまでは至らないとみていたが、元首相マハティール氏率いる希望連盟が都市部を中心に票を集め、政権の座を射止めた。
A新政権は民族構成に配慮した閣僚人事、前ナジブ政権の汚職問題の徹底した追及などで政権基盤を強化している。物品・サービス税を0%にするなど政権公約の一部は実現し、滑り出しは悪くない。
B中長期的な課題は多い。公約のなかには最低賃金引き上げ、高速鉄道などのインフラ計画中止など、即座に実現するのが困難と予想される項目も多い。中期の成長戦略も明確でなく、発表が待たれるところだ。高齢のマハティール首相が円滑に後継者への権限移行をしていけるのかも不透明だ。
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聴くゼミ(音声)JCER NET メンバー限定
米朝首脳会談後の北東アジア
2018年7月5日(木) 開催  (掲載日:2018年7月25日)
日本経済研究センター
講師
田中均・日本総合研究所国際戦略研究所理事長
聞き手)伊集院敦・日本経済研究センター首席研究員
要旨
北朝鮮の非核化は長期の過程―求められる日本の戦略的外交
@北朝鮮の核開発は1980年代末に経済発展著しい韓国をけん制するために開始された。これまで94年と2005年の2回にわたって北朝鮮の非核化に関する合意がなされたが、合意形成を主導した米国と北朝鮮の間で相互不信が広がり、どちらの合意も機能不全となった。米国は北朝鮮が合意内容を履行していないと認識し、北朝鮮は米国からの先制攻撃を非常に警戒していた。
A2018年6月12日に史上初の米朝首脳会談がシンガポールで開催された。北朝鮮は@米国の軍事的圧力強化A中国の制裁参加――という2つの圧力を受け、核兵器を対米交渉のカードとして用いるようになった。このような北朝鮮の態度には「段階的な核兵器廃棄の見返りとして、自国の安全保障を約束して欲しい」という思惑が反映されている。
B北朝鮮の核兵器廃棄は5年以上の時間をかけた長期的なものとなるだろう。日本は圧力一辺倒の外交ではなく、将来的な経済協力構想を含めた長期的な戦略を持つことが重要だ。日本にとっての最重要事項である北朝鮮による拉致問題も、核兵器廃棄交渉やそれに続く日朝国交正常化交渉の中に上手く位置づけ、解決を図っていくべきだ。
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聴くゼミ(音声)JCER NET メンバー限定
<大阪>徹底討論ASEAN経済
「陸のASEAN」をどう攻めるか
2018年7月3日(火) 開催  (掲載日:2018年7月26日)
日本経済研究センター 大阪支所
講師
大泉啓一郎・日本総合研究所上席主任研究員
池部亮・専修大学商学部准教授
モデレーター)牛山隆一・日本経済研究センター主任研究員
要旨
タイの生産拠点集積地活用を―中国内拠点のベトナム移管も
@日本企業がASEAN諸国を攻めるためには、生産拠点がすでに集積しているタイを中心拠点とすべきだ。ただし、タイには労働力不足などの問題があるため、労働集約的な工程を近隣諸国に移管する「タイプラスワン」戦略を進める必要がある。
Aベトナムは地理的に近い中国との結びつきが強い。中国の政治的リスクや一極集中リスクなどを避けるために工場を分散立地する「チャイナプラスワン」の戦略で、中国からベトナムに生産拠点を移すことが、日本企業にとって望ましい戦略ではないか。
B日本企業は付加価値の高い製品やブランド力の強い製品を国内で生産する一方、汎用品はタイの拠点で生産するなどの切り分けが必要である。産業高度化政策の担い手となるバンコク周辺の東部経済回廊構想にも協力したい。ベトナムも今後、資本集約型、技術集約型産業がリーディング産業になる可能性がある。
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長寿と加齢の経済的インパクト―金融老年学の知見から
2018年7月3日(火) 開催  (掲載日:2018年7月23日)
日本経済研究センター
講師
駒村康平・慶應義塾大学経済学部教授、 ファイナンシャル・ジェロントロジー研究センター長
聞き手)大林尚・日本経済新聞社上級論説委員
要旨
資産寿命を伸ばせ―高齢者目線のルール作りを
@金融老年学では、高齢者の持つ資産とその活用に注目し、加齢とともに変化する認知機能の研究を取り入れ、加齢が経済行動に与える影響を加味した経済モデル、経済理論の確立を目指している。
A超長寿社会は金融資産の高齢化をもたらす。540兆円の金融資産が75歳以上の高齢者によって保有され、うち100−150兆円は認知症患者が保有する可能性もある。
B加齢によって認知能力が低下すると、近視眼的行動やフレーミング効果がより強くなるなど、行動経済学で確認されている様々なバイアスがより強まる傾向にある。
C高齢者の身体的な変化だけでなく、認知力の低下に伴う心理面の変化も踏まえた市場のルール、商品、デザイン、制度が求められている。
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