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長期経済予測 「技術革新と長寿化を生かす未来」 関連リポート

スウェーデンの「トランポリン型社会」に学ぶ

手厚い再就職支援、早期復帰に一役

本田 幸久
   

2019/04/05

寿命が一段と延びる長寿社会では、より長く働くことや、そのためのスキルを再構築することが重要になる。21世紀半ばまでの経済社会のあり方を考える長期経済予測の一環として、職業教育や再就職支援などに独自の枠組みを築くスウェーデンを訪れ、学びや就労の意欲を高める制度がどのように機能しているのかを探った。

《ポイント》
  1. スウェーデンは、手厚い職業訓練や就業支援により、一度仕事を失った人でも早期に労働市場に復帰できる「トランポリン型社会」を実現している。
  2. 職業訓練のなかでも注目されるのは、2009年に始まった「YH制度」と呼ばれる高等職業訓練学校のシステムである。産業界のニーズを丁寧にくみ取り、カリキュラムに反映させることで、卒業後の高い就職実績に結び付けている。
  3. 高い組織率を誇る労働組合も、企業からリストラされた失業者に再就職のための支援やアドバイスを実施するなどして、早期の労働市場復帰に一役買っている。
  4. スウェーデンは女性の労働力率が非常に高い。男性にも育児参加を促す育児休暇制度に加え、税制や年金制度が個人単位で、女性の就労インセンティブを高めている。
  5. 高齢者は長く働き続けることで将来の年金受給額が増えるなど、就労意欲を削がない制度設計がなされている。高齢者を雇えば企業の社会保険料負担も軽減される。

成人教育参加率

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