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ニュースコメント

9月短観、最近の景況感、「レ」の字で緩やかに回復

―先行き改善はごく小幅、目立ち始めた業種間格差―

主査:稲葉 圭一郎
  短期経済予測主査・主任研究員

2020/10/01

【9月短観のポイント】


日本経済研究センターは、日本銀行が10月1日に公表した「全国企業短期経済観測調査」の2020年9月調査について、そのポイントを整理した。概要は以下の通り。

  • 「最近」に関する業況判断DI(全規模・全産業)は▲28%ポイントと、前回調査対比でごく小幅な改善であった。景況感はL字に近い「レ」の字での改善だ。景況感の水準という意味では、前回調査同様、製造業の方が非製造業よりも悪い。
  • 景況感の変化幅については、大きさと方向の両面で、業種毎にばらつきが生じている。非製造業の改善幅は製造業よりも大きい。非製造業の中では通信や小売の改善幅が、製造業の中では自動車をはじめとする機械関連の改善幅が目立った。
  • 雇用環境は悪化しているが、雇用人員判断DI(全規模・全産業)は▲6%ポイントの「不足」超となっている。前回調査対比で横ばいだ。非製造業では「不足」超(▲17%ポイント)になっている一方で、製造業は「過剰」超(10%ポイント)だ。
  • 「先行き」に関する業況判断DI(全規模・全産業)は▲27%ポイントと「最近」に比べてごく小幅な改善にとどまっている。製造業は改善、非製造業は小幅悪化。大きさと方向の両面で業種毎のばらつきが大きくなっている。
  • こうした中、全体的にみると、今年度の事業計画は前回調査から下方修正された。しかしながら、企業部門における将来期待は決して底割れしていない。設備投資は、リーマン危機時のような大幅減少とはならない見込みであるほか、物価全般に関する中長期的な見通しも底堅い。この間、緩和的な金融環境が維持されている。

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