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短期経済予測 (2020年10-12月期~2023年1-3月期)

第184回<速報>景気回復、失速リスクはらみながらも22年度末まで持続

―外需は堅調持続、民需は21年度後半から伸び悩みへ―

主査:稲葉 圭一郎
  短期経済予測主査・主任研究員
総括:梶田 脩斗
  副主任研究員
総括:松尾 朋紀
  研究員

2020/11/17

日本経済研究センターは、最近の金融経済情勢と11月16日に内閣府が公表した2020年7-9月期のGDP速報(1次速報値)を踏まえて、「第184回四半期経済予測」(以下、SA184)を取りまとめ、9月時点の前回予測を改訂し、また2022年度について新たに予測値を作成した。本稿では、その概要を紹介する。

                    【ポイント】
  • わが国景気の回復は、21年度後半からゼロ成長近くに減速し失速リスクをはらみながらも、22年度まで持続する。予測最終期(23年1-3月期)のGDP水準はコロナ禍前(18年度平均)を0.2%下回る。
  • SA184の前提では、20年度末にかけて、わが国の新型コロナウイルス新規感染者数は一時的に増加するものの、適切な防疫対策が着実に日常化しているもとで、経済・社会活動は萎縮しない。21年度になると、同感染者数の鎮静化やワクチン入手の目途といった何らかの理由によって、同ウイルスに対する警戒モードははっきりと低下する。
  • このようなコロナ禍脱却シナリオは海外主要諸国の大部分にも当てはまると想定すると、海外景気は、再ロックダウンを強いられた西欧を除いて、順調に回復する。海外実質GDP成長率をわが国からの輸出額で加重平均すると、20年:-2.0%、21年:6.3%、22年:4.4%となる。中国景気の先行きを強気にみている。
  • 当面、わが国の雇用・所得環境は着実に悪化していく。完全失業率の予測値は、21年4-6月期に3.6%に達すると予測する。もっとも、その後、同環境は改善に転じると予測する。輸出・生産が堅調な外需のもとで回復を続けるほか、公的資本形成も底堅く推移するためだ。
  • 雇用・所得環境の持ち直しや、コロナ禍の改善、そしてオリンピックによるお祭り気分から、21年度前半において民間消費は強含む。その後、予測最終期まで、伸び悩みに転じると予測する。コロナ禍以前から問題視されていた労働生産性の低さが災いして賃金の上昇がごく小幅なものに止まるためだ。
  • 上記の動きを反映して、企業収益は予測期間を通じて比較的順調に回復していく。このことが、緩和的な金融環境のもとで、21年度の設備投資をほぼV字回復させる。ただし、22年度にその増勢は鈍化する。

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Webセミナーライブ配信:11月26日(木) 14:00~15:30

 

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