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アジア経済予測 中国・ASEAN4短期経済予測 (2022.6/ 22年4-6月期~23年1-3月期)

中国ゼロコロナ政策、景気を下押し

主査:稲葉 圭一郎
  主任研究員 (短期経済予測主査)
田中 顕
  副主任研究員

2022/06/14

 中国およびASEAN4ヵ国(インドネシア、タイ、マレーシア、フィリピン)の合計5ヵ国を対象にした「中国・ASEAN4短期経済予測」を発表しました。

【概要】

  • 中国の22年1-3月期における実質GDPの前年比は4.8%増。好調な民間消費と地方政府によるインフラ投資により、前の期の同4%増から伸びが高まった。4-6月期の景気は大きく減速。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて主要都市にてロックダウンが実施されたためだ。今後について、厳格度は低下しつつも9月末まで何らかの制限措置は残ると仮定するもとで、民間需要の反発は抑制される。他方、地方政府によるインフラ投資は景気の下支えに寄与し続ける。実質GDP成長率の予測値は22年:5.0%、23年:5.5%。
  • ASEAN4の22年1-3月期における実質GDPの前年比は4.9%増。好調な民間消費を主因に、前の期の同4.4%増から伸びが高まった。4-6月期以降、コロナ規制の緩和に伴い人の移動が改善するもとで、民間消費は堅調に推移する。他方、輸出は、中国要因によって、4-6月期にて減少、そして7-9月期の反発力も抑制される。ロックダウンに伴う同国の景気減速や世界的な国際貿易・分業の攪乱は下押しに作用する。実質GDP成長率の予測値は22年:4.9%、23年:4.7%。

【中国・ASEAN4の見通し】

 

【関連レポート】

※短期経済予測最新レポート 22年度後半、供給制約緩和と物価上昇がせめぎ合い(第190回改訂/2022年4-6月期~2024年1-3月期)はこちら

※旧サイト(~2018.8月)のアジア経済予測レポート一覧はこちら

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