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景気後退確率

2月の景気後退確率は63.9%に低下

警戒水準を下回る

宮﨑 孝史
  副主任研究員

2023/04/10

 日本経済研究センターがまとめた2023年2月の景気後退確率は63.9%と、前月の84.7%(遡及改訂ベース)から低下した(図1)。同確率は景気動向指数の先行指数(以下、先行CI)を基に、数ヵ月先の景気後退入りの可能性度合いを示す。2月は鉱工業用生産財の在庫率、中小企業売上げ見通し、株価(TOPIX)などの改善により、先行CIが4ヵ月ぶりに上昇した。これを受け、同確率は遡及改訂ベースで3ヵ月連続の低下となり、景気後退の警戒水準である67%を10ヵ月ぶりに下回った。

【図1 景気後退確率(2023年2月)】

【表1 景気後退確率と先行CIの推移(過去1年間)】

  * 2020年7月分公表時より、景気後退確率の推定方法を見直しました。詳しくは、こちらをご覧ください

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