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景気後退確率

7月の景気後退確率は82.7%

―外需低迷による在庫悪化で警戒水準超え

島村 勇太朗
  研究員

2023/09/08

 日本経済研究センターがまとめた2023年7月の景気後退確率は82.7%であった(図1)。同確率は景気動向指数の先行指数(以下、先行CI)を基に、数ヵ月先の景気後退入りの可能性度合いを示す。7月は、主に最終需要財在庫率指数などが先行CIにマイナスに寄与したことで、同確率は遡及改訂ベースで先月から2.5%ポイント上昇した。先行CIの個別系列の1つである消費者態度指数はプラスに寄与していることから、外需の低迷により在庫が積みあがった可能性がある。結果的に、同確率は景気後退の警戒水準である67%を大きく上回った。

【図1 景気後退確率(2023年7月)】

【表1 景気後退確率と先行CIの推移(過去1年間)】

  * 2020年7月分公表時より、景気後退確率の推定方法を見直しました。詳しくは、こちらをご覧ください

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