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景気後退確率
9月の景気後退確率は56.5%
―雇用環境の悪化が一因か
2023/11/09
日本経済研究センターがまとめた2023年9月の景気後退確率は56.5%で(図1)、景気後退入りの警戒ラインである67%を6カ月連続で下回った(表2)。同確率は景気動向指数の先行指数(先行CI)を基に、数ヵ月先の景気後退入りの可能性度合いを示す。9月は新規求人数や消費者態度指数がマイナスに寄与し、景気後退確率は3.3%pt上昇した。9月の消費者態度指数は構成項目のうち「雇用環境」が最も低下した。同項目は今後の職の見つけやすさを尋ねる設問に基づいており、新規求人数のマイナス寄与と整合している。なお、新規求人数は特に製造業の落ち込みが大きい。海外景気の不透明感が増していることを受け、製造業企業の採用意欲が低下した可能性がある。
【図1 景気後退確率(2023年9月)】
【表1 景気後退確率と先行CIの推移(過去1年間)】
* 2020年7月分公表時より、景気後退確率の推定方法を見直しました。詳しくは、こちらをご覧ください
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