<大阪>中国IT産業の発展要因と将来展望 ― 直面する課題と日本企業の対応策

スマホ電子決済やシェア自転車だけでなく、最近は急速配送スーパーや無人コンビニなど中国のプラットフォーム・ビジネスは猛スピードで変革しています。新ビジネスはアジアから世界へと広がるのか、さらに新しいビジネスモデルが生まれるのか、注目すべきところです。中国IT産業の将来や直面する課題、日本企業の対応策について、中国でのビジネス経験が豊富な岡野氏が解説します。
講師略歴(おかの としひこ)
1986年NTT入社。北京NTT DATA系統集成有限公司 董事・総経理、NTTデータ製造システム事業本部 グローバルビジネス推進室長、上海通聯金融科技有限公司 執行副総裁などを経て2016年から現職。18年早稲田大学ビジネス・ファイナンス研究センター研究員兼任。

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■講演録要旨
プラットフォーマーが急成長―ネットとリアルの融合進展へ
①中国IT産業の担い手であるプラットフォーマー、特に「BAT」と呼ばれる百度(バイドゥ)、アリババ、テンセントの3社は、マッチングの促進により、パートナー企業と消費者を結び付け、社会の「困りごと」を解決することで急成長してきた。
②中国政府は「インターネット+」を重要政策とし、「まずはやらせて必要に応じて規制する」をポリシーにしてきた。また、中国企業人の短期・効率的に儲けたいというトレーダー的志向、スピードがデジタル技術を活用したサービス開発に合致している。失敗を許容する社会風土や豊富な資金の出し手などがIT産業の発展を支えている。
③最近の動向として、ネット取引のパイは飽和しつつあり、プラットフォーマー間の競争のポイントは「ネットとリアルの融合」などに移っている。ただ、戦略と組織マネジメントの整合性をどう取るかなどの課題を彼らは抱えており、日本企業の事業機会にもつながる可能性もある。日本企業は「中国企業との戦略的提携」や「自社経営体制の現地化」に腹をくくって踏み出す必要があろう。

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介護現場での外国人との協働

 経済産業省によると日本の介護人材不足は2035年に79万人に達する見込みです。日本では経済連携協定(EPA)を通じて08年インドネシア、09年フィリピン、14年ベトナムから日本へ外国人看護師・介護福祉士候補者を受け入れてきました。実際に介護の現場で、外国人と協働して成果を上げてきた実体験を元に、受け入れ拡大に向けた課題や工夫事例について話していただきます。

■講師略歴
 1997年国際武道大学卒、不二健育会特別養護老人ホームケアポート板橋入職。介護職、生活相談員を経て、2009年人事企画室長、EPA担当責任者兼務。17年から現職。08年から10人のEPA外国人スタッフを受け入れる。

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GAFA時代の競争政策のあり方を考える~良き社会のための経済学

 デジタル時代の加速と共に競争環境が激変しています。GAFAやFAANGと総称される一握りの米国のテクノロジー企業によるグローバルな市場支配、またBATJと呼ばれる中国の4大ネット企業の台頭が明確になっています。このセミナーでは、世界で最も影響力のある経済学者の一人で、「良き社会のための経済学」を説くティロール教授を迎え、今後の競争政策のあり方を考えます。前半を同教授による講演、後半を気鋭の日本人経済学者、安田洋祐・阪大准教授の司会による質疑を予定しています。

「良き社会のための経済学」の内容紹介はこちら 。

*お申し込み画面の備考欄に会社名の英語表記をご記入ください。また、講師へのご質問がおありでしたら備考欄にお書きください(日本語で構いません)。 

■講師略歴
 ジャン・ティロール(Jean Tirole) 1953年生まれ。フランスの経済学者。国際的に著名な経済研究機関であるトゥールーズ・スクール・オブ・エコノミクス(表記は英文、略称TSE)のチェアマン。トゥールーズ高等研究所(IAST)執行委員会議長を兼ねる。米マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得し、同大学教授や仏エコール・ポリテクニーク教授を歴任した。専門は産業組織論、規制、金融論、マクロ経済学、心理学との学際領域など。200本余りの国際学術論文、12冊の学術書を執筆し、一般向けに「良き社会のための経済学」(原著2016年、邦訳は2018年8月に日本経済新聞出版社から)を刊行した。2014年に「市場支配力と規制」に関する功績でノーベル経済学賞を受賞

 安田洋祐(やすだ・ようすけ) 1980年生まれ。東京大学経済学部卒業、米プリンストン大学で博士号を取得。政策研究大学院大学助教授を経て、2014年4月から大阪大学大学院経済学研究科准教授。専門はゲーム理論。
【後援】日本経済新聞社、日本経済新聞出版社

金森久雄氏 追悼・特別シンポジウム 「エコノミスト」の出番、日本経済の現状と課題 *会員・ご招待者限り 

 日本経済研究センターが基本方針に掲げる「的確な予測・責任ある提言」を体現されてきた金森久雄元理事長の逝去を受けて、追悼・特別シンポを開催します。米国と主要国の間で貿易摩擦が激化するなど世界経済が不確実な状況下にある中、金森氏ならどんな経済見通しを示すでしょうか。登壇者には、第三次アベノミクスによる日本経済の現状を分析していただくとともに、今後の課題を提示していただきます。

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消費増税時の需要平準化は可能か

2019年に予定されている2%の消費税率の引き上げはこれまでの4月から初めて10月に実施されます。14年の消費増税は大幅な消費減退を招いたことから、今年の政府の骨太の方針では、需要変動を平準化する具体策の検討が盛り込まれました。欧州流の平準化が日本でも有効なのか、小売の現場の状況も紹介しながら論じます。

 

■要旨

企業は需給に応じた価格設定を-賃上げで実質所得向上も必要

① 過去の消費増税では、耐久財を中心に大きな駆け込み需要と反動減が発生した。しかし、欧州では企業が需給に応じて価格を設定しているため、増税前後の需要が平準化されている。次回の増税時には、企業が自由に価格設定できる環境を整備することで、需要を平準化することが望ましい。( 高野副主任研究員)
② 消費増税における根本的な問題は、物価上昇に伴う実質所得の低下である。この影響は反動減から回復した後も残るため、家計消費が継続的に低迷する要因となる。物価上昇に合わせて、賃上げ率も上昇することが必要だ。(斎藤氏)
③ 過去に前例のない10 月開始の消費増税には注意が必要だ。流通・小売の現場では、売り上げの季節性や年末商戦を見据え、通常期とは異なる販売戦略が求められる。痛税感を軽減する方法として総額表示やキャッシュレス化の推進も有効だろう。(田中氏)

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AEPR特別パネル討論 北朝鮮経済の実情と今後の展望

 6月に米朝首脳会談が開かれたのを契機に、北朝鮮の経済再建や対外開放の行方も国際的な関心事に浮上しています。当センターの英文政策提言誌Asian Economic Policy Reviewの秋季会合に参加する韓国、米国の専門家たちを交えて北朝鮮経済の現状と展望を鋭く分析してもらいます。


 

米中間選挙とトランプ政権の外交

 トランプ大統領は、アドバイザーの助言を軽視して「唯我独尊」の外交・通商政策を続けています。そのポピュリスティックな政治手法と好調な経済により、最低限のコアな支持を確保していますが、中間選挙でもし民主党が上下院のどちらかで過半数を奪還すれば、政権運営は苦しくなります。重要な節目となる中間選挙を展望し、トランプ外交の本質を分析していただきます。

■講師略歴
 東北大学歯学部卒、95年米ニュースクール大学政治学修士課程修了、CSIS入所。同上級研究員、三井物産戦略研究所主任研究員、東京財団政策研究ディレクター兼上席研究員などを経て、16年笹川平和財団に移籍、17年10月から現職。近著に「大国の暴走―『米・中・露』三帝国はなぜ世界を脅かすのか」(共著、2017年講談社)など

■要旨
わが道を行くトランプ政権―日本は衝突避ける立ち回りを

①トランプ大統領をコントロールしていたホワイトハウスの現実派のスタッフ達は、今年に入って多くが辞任するか信任を失うかしており、いまやトランプ大統領は唯我独尊状態となっている。
②トランプ大統領は、共和党の候補でありながら、保護主義で内向きな外交安保政策を掲げて当選した特異な存在である。ロシアゲート疑惑や、ブレッド・カバノー氏の最高裁判事指名をめぐる言動によって無党派層や女性の支持は失われつつあるものの、コアな共和党支持者の支持は揺らいでいない。中間選挙を占う上では、共和党支持者の動向と、民主党が無党派層や女性の票をどれだけ獲得できるかがカギとなる。
③トランプ政権と正面衝突するのは得策ではなく、日本は他国と協力してトランプ大統領をうまく誘導していくほかはない。このような日本の姿勢は、米国の現実派専門家の期待にも沿うものである。

<大阪>インバウンド最新事情-持続的に呼び込む力

人口減少の進む日本・地域経済でインバウンドは欠かせない需要ですが、一過性に終らせないためには何が必要か。平成合併前の国内3200市町村すべて、海外90ヵ国以上を自費で視察、何度も現地に赴き、背後の構造とともに地域特性を多面的につかんだ深い考察で著名な藻谷氏に、国内外の豊富な事例を踏まえて、都市・地方両方のインバウンドの最新動向や変化の兆し、持続的に呼び込むためのカギ・課題を聞きます。
講師略歴(もたに こうすけ)
1988年東京大学法学部、94年米コロンビア大学経営大学院卒業。日本政策投資銀行地域振興グループ地域支援班参事役などを経て2012年から現職。地域振興や人口成熟問題に関し精力的に研究・著作・講演を行う。

■要旨
有望な市場は欧米とシニア層―「行く言い訳」立つ地域が繁栄
①今後も日本を訪れる外国人観光客は増え続ける。特に増えると考えられるのが、欧米からの観光客とシニア層だ。豪州やカナダに比べると、他の欧米主要国からの観光客には伸びしろがある。今後、高齢化が進む日本の後を追って他国の高齢化が進むため、海外の元気なシニア層をどう取り込むかも課題だ。
②重要なのは売る側の視点ではなく、買う側の視点に立つことだ。観光地にはポジショニング、すなわち、そこに行かなければならないという観光客の「言い訳」が立つことが必要である。関西には知られていないその「言い訳」が立つ場所がたくさんある。

 

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外国人受け入れの地域社会の取り組み―浜松市の経験から

 全国でも有数の外国人労働者、特にブラジル人が多く居住する浜松市は、いち早く多文化共生に取り組んできました。社会経済環境の変化に対応するため、「第2次浜松市多文化共生都市ビジョン」を策定し、努力を続けています。これまでの浜松市における共生社会づくりへの取り組みを紹介しながら、外国人の受け入れについて、自治体の立場から語っていただきます。

■講師略歴
 1980年慶應義塾大学法学部卒、85年松下政経塾(第1期生)卒。2000年衆議院議員初当選、07年浜松市長初当選以来、現職。マニフェスト大賞、『リオ・ブランコ』ブラジル国家勲章受章

■要旨

多様性を地域の活力に―共生へ国も政策充実を

①外国人受け入れは、入国管理体制を整えるだけでは十分ではない。入国した後の生活に関わる様々な課題の支援や、地域と外国人の共生のための社会統合政策を充実させることが必要である。
②浜松市をはじめとする外国人が集住する基礎自治体では、4半世紀もの長きに渡り多文化共生についての様々な取組みを行い、ノウハウを蓄積してきた。その経験から、適切なルールのもとでの外国人受け入れは決して脅威ではなく、外国人受け入れが犯罪の増加・治安の悪化に繋がるといった考えは間違いであるということが言える。
③しかし、外国人受け入れについての課題に基礎自治体レベルで対処していくことには限界がある。外国人の多様性や能力を活かし、都市を発展させていくというインターカルチュアル・シティの考えのもと、外国人受け入れの明確な方針の打ち出しと、外国人庁を設置するなど多文化共生政策としての社会統合政策を国として充実させていくことが重要である。

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米国の金融政策と世界の金融システム

 FRBの金融政策については、利上げの最高到達点やバランスシート運営の行き先が注目されます。これらが、年末のECBの資産買い入れ終了とも相まって、資金の流れを含む世界の金融システムにどのような影響を与えるでしょうか。日銀出身で中央銀行ウォッチャーの井上氏に解説していただきます。

■講師略歴
 1985年東京大学経済学部卒、日本銀行入行。内外金融市場のモニタリングやBIS等の国際金融会議に参画。2008年から現職。イェール大学経済学修士

■要旨

米欧「影の銀行」の動向に留意―次の景気後退への対応に関心

  1. 米国の実体経済は個人消費の堅調に加え、幅広い業種の設備投資の増加に支えられて拡大基調が続いている。しかしトランプ政権が行った税制改革の効果は2020~21年にかけて薄れていくとの認識が一般的となっている。
  2. 米国ではシャドーバンキングを通じた与信が加速しており、増加額は銀行のそれを逆転している。伝統的な銀行金融が中心だった欧州でもシャドーバンキングのプレゼンスは増している。それぞれの金融システムの動向を見る際の留意点となっている。
  3. 米国では20年ころから始まると予想される景気後退に対する議論が始まっている。その時点で政策金利は3%程度に達していると見られるが、過去の水準と比べると低く、金融政策の対応余力や政策効果について心配な点も指摘されている。

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