シリーズ ディープテック経済 (第4回)

脳科学研究の最前線―AI研究との融合は進むか

茨木拓也・NTTデータ経営研究所ニューロイノベーションユニットシニアマネージャー
開催:
09月05日(水) 14:00~15:30
会場:
日本経済新聞社東京本社ビル 6階セミナールーム2

 脳の活動を直接観察できる技術の開発が進み、人間の体や心の動きと脳活動の関係が解明されつつあります。脳と機械をつなげる「ブレイン・マシン・インターフェース」や、心の動きを計測してマーケティングに応用する研究など、ビジネスに結びつける動きも活発です。 脳の仕組みを人工知能(AI)の構築に応用する動きなど、世界の脳研究の最前線を解説していただきます。

■講師略歴
 2013年東京大学大学院医学系研究科医科学修士課程修了(MMedSc)、14年同研究科脳神経医学博士課程中退、NTTデータ経営研究所入社。シニアコンサルタント、マネージャーなどを経て、18年7月から現職

■要旨

①ココロとモノとの関係を定式化することは難しいとされてきた。しかし脳に関する理解の進展と人工知能(AI)技術の進歩によって「脳・ココロ」と「商品・サービス・広告」との間の多次元な情報のモデル化が可能になっている。

②ビジネスに脳科学を導入すべき理由は、(1)言葉で説明できる情報はマーケティングの目的の達成にとっては十分ではない、(2)「ふわっとした概念」を科学的アプローチで解決できるようになる、(3)人間の心や行動に関する科学的なリテラシーを持てるようになる―である。

③脳科学とAIの融合は加速している。脳内の情報処理をモデル化することで、人間の運動や認知を変化させることができるようになってきている。一方脳のモデルをAIに反映させて、従来のアルゴリズムより優れたパフォーマンスを挙げるといった事例も出ている。

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