<大阪>朝鮮半島情勢と日中関係の展望

姜 龍範・天津外国語大学教授、東北アジア研究センター主任、法政学院院長(講演は日本語)
司会)伊集院 敦・日本経済研究センター首席研究員
開催:
11月12日(月) 10:30~12:00
*時間注意
会場:
日本経済新聞社大阪本社ビル 1階カンファレンスルーム

激動期の北東アジアは今後、どこに向かうのか。 中国屈指の専門家である姜龍範氏が、トップ外交が続く朝鮮半島情勢と貿易戦争に揺れる米中関係、10月下旬の安倍首相訪中後の日中関係について、最新情報や日本からは見えにくい視点を織り込みながら解説・展望します。

■講師略歴(Jiang Longfan)  
1960年、中国吉林省生まれ。延辺大学を卒業し、同大学で博士号(世界史)取得。同大学の中朝韓日関係史研究所長、大学院長などを経て2014年から現職。天津外国語大学では東北アジア研究センターの主任を兼務。この間、東京大学、早稲田大学、日本財団、国際日本文化研究センターで研究員も。専門は北東アジアの国際関係と近代アジア関係史。近著に「朝鮮半島地政学クライシス」(共著、日本経済新聞出版社、2017年)など。

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■講演録要旨
習近平主席、対日関係発展に強い決意―中朝関係も全面的に改善へ
①北朝鮮の金正恩政権は国民からの支持を得て安定している。安全保障も確立したとみて、今後は経済建設に全力を注ぐ方針だ。ただ、国際社会からの制裁の影響は大きく、マクロ経済は低迷している。中国との関係は一時破綻寸前に陥ったが、金委員長の3度にわたる訪中を経て、今後は全面的に改善に向かう見通しだ。
②日本と中国の関係も2012年の尖閣諸島国有化などをきっかけに悪化し、南シナ海問題や台湾問題などもあって、あつれきが続いたが、17年以降は改善に向かいつつある。注目されるのは、中国の「一帯一路」構想に日本が協力する可能性があることだ。
③18年10月の安倍首相の中国訪問は、経済や安全保障面で大きな成果を上げたと言える。今後の課題は国家間の信頼関係と指導者レベルの太いパイプを構築すること。民間レベルでの友好関係樹立も重要である。何より「約束を守る」ことが最も大事だ。

 

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