- 開催:
- 02月22日(金) 14:00~15:30
- 会場:
- 日本経済新聞社東京本社ビル 6階セミナールーム2
■講師略歴
(なかじま まさし)1981年一橋大学卒、日本銀行入行。調査統計局、金融研究所、国際局、金融機構局、国際決済銀行(BIS)などを経て、2006年から現職。経済学博士
■要旨
ビットコインの将来性に疑問符
―ブロックチェーンの幅広い分野への応用に期待
- ビットコインの捉え方について、日本のマスコミの中で「素晴らしいもの」という論調が多い。これを受け、17年から18年春にかけ日本の取引シェアが世界で30~40%となり、ビットコインブームが起きた。一方、欧米の論調に多いのは「ビットコインは邪悪なもの」という見方であり、規制の厳格化に動いている。
- ビットコインには、1)管理システムが脆弱で盗難・流出が起きる、2)匿名性を悪用して犯罪に使われる、3)規制回避手段になる、4)取引量に限界がある、5)電力を浪費する、などの課題が多く、将来性については慎重に見るべきである。
- ビットコインの後に来るものとして、その中核技術であるブロックチェーンに注目が集まっている。金融を根本から変革するポテンシャルがあり、非金融分野への応用にも期待がかかる。同技術を使って、将来的には中央銀行デジタル通貨(CBDC)が発行できるようになることが見込まれている。