- 開催:
- 06月10日(月) 14:00~15:30
- 会場:
- 日本経済新聞社大阪本社ビル 1階カンファレンスルーム
日本経済研究センターは2018年度の中国研究プロジェクトの成果として、 「新時代の中国ビジネス~激動期をいかに勝ち抜くか」というタイトルの 報告書をまとめました。中国ビジネスの今後のポイントなどを研究したものです。 セミナーではプロジェクトに参加した雷氏とともに、中国企業との 差別化や話題となっている「中国製造2025と米中関係」などについて、 報告します。
■講師略歴(らい かいとう)
1984年中国・浙江大学卒。1992年東京大学工学博士。東芝 中国室長(92~2018年)を経て、18年から現職
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■講演録要旨
深化する中国の半導体産業
―水平分業で存在感高める
①中国の半導体は大幅な輸入超過の赤字状態で、付加価値の高い半導体の海外依存の打破が悲願となっている。1990年代に半導体国産化の取り組みを始め、税優遇や輸入設備の免税措置などを実施した。2014年の綱領に盛り込んだ国策ファンドの設立により、中国各地で半導体向け投資が盛んになった。
②半導体の分野で紫光集団の動きが注目されている。米国企業の買収はうまくいかなかったが、後工程を手掛ける台湾企業をおさえ、NANDフラッシュメモリを生産する新工場を建設中だ。順調にいけば今年後半から量産を始める。日米韓の企業が独占する市場にどれだけ食い込めるかが焦点となる。
③半導体などの分野では経済合理性の最大化を求めて水平分業の形が出来上がっている。米中貿易摩擦でこれが壊されるのは望ましくないと思う。
2018年度中国研究報告書 「新時代」の中国ビジネス 激動期をいかに勝ち抜くか
もご参考ください。
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