<大阪>英離脱と欧州連合の行方
    -現地取材から読み解く

森本 学・
日本経済新聞社編集局国際部次長(前ブリュッセル支局長)
開催:
07月22日(月) 14:00~15:30
会場:
日本経済新聞社大阪本社ビル 1階カンファレンスルーム

英国の欧州連合(EU)からの離脱(ブレグジット)は10月末まで先延ばしになりました。しかし英国では政局の混乱が続いており、英国がEUと何の取り決めも結ばずに離脱する「合意なき離脱」のリスクは消えていません。3月末までEUが本部を置くブリュッセルに駐在し、現地で取材してきた国際部の森本学次長に、今後のブレグジットやEUの行方を聞きます。

■講師略歴(もりもと まなぶ)
1999年慶応義塾大学大学院法学研究科政治学専攻修士課程修了、日本経済新聞社入社。経済部、政治部などを経て2015年からブリュッセル支局長。19年4月から現職。

■講演録要旨
英、「合意なき離脱」の懸念も
―EU、独選挙が当面の関心事に

①英国の新首相はジョンソン元外相に決まった。ジョンソン氏は合意の有無にかかわらず今年10月末にEUから離脱することを基本姿勢としているが、その後の移行期間を得るためEUと交渉するという。しかし、EU側は再交渉には応じない姿勢で、離脱期限の再延期も難しく、「合意なき離脱」となる恐れもある。
②EUも新体制に移行し、欧州委員長にはドイツ出身のフォンデアライエン氏が就任する。委員長人事はこれまでの「筆頭候補制」というルールを破る形で決まり、「独仏密約」説が流れている。今後は独仏両国の首脳の発言力が強まる見通しだ。当面は秋のドイツの州議会選が最大の関心事である。
③フォンデアライエン氏は、英国のEU離脱や米国の保護主義への対応以外に、地球温暖化対策やデジタル化対応なども重要政策に挙げている。これらは日本にとっても大きな関心事となる。

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