- 開催:
- 09月13日(金) 14:00~15:30
- 会場:
- 日本経済新聞社東京本社ビル 6階セミナールーム2
■講師略歴
(なかやま としひろ) 2001年青山学院大学大学院国際政治経済学研究科博士課程修了。ワシントンポスト紙記者、日本国際問題研究所主任研究員、ブルッキングス研究所客員研究員などを経て、14年から現職
■要旨
揺らぐ「保守」の政治意識、再選は困難に
①2020年米大統領選において、トランプ大統領の勝利はないと予想する。仮に再選できたとしても、それは大統領の勝利ではなく、民主党の敗北を意味する。目下の民主党の指名争いでは、バイデン前副大統領が先行しているが、幅広い層からの支持を受け始めたウォーレン上院議員に勢いがあり、注目している。
②共和党支持層では保守化が、民主党支持層ではリベラル化が進んでおり、各党候補者の立場は一段と分極化していく可能性が高い。もっとも、トランプ大統領の台頭後、保守の内実にも変化が見える。理念より現実の生活に重きを置く「国民保守(National Conservatism)」の傾向である。
③この国民保守に加え、世論調査に表れている非介入主義的な外交意識によって、米国では今後、内向きの姿勢が強まるだろう。当然、日米同盟のプレゼンスを低下させるリスクがある。日本はこの点を意識し、日米同盟に関してより積極的な姿勢を示していくべきだ。