- 開催:
- 11月13日(水) 14:00~15:30
- 会場:
- 日本経済新聞社大阪本社ビル 1階カンファレンスルーム
関西の先端医療の中核拠点として、北大阪健康医療都市(健都)への期待が高まっています。7月に移転した国立循環器病研究センター(国循)を中心に、臨床研究ができる病院と企業・大学が連携するユニークな共同研究ラボで新薬や先端医療関連機器などの開発が本格化しています。ビッグデータ、AIを活用した先端医療研究や健康・医療を切り口としたスマートタウン開発との連携など、新たな試みも始まります。2025年の大阪・関西万博のテーマにも通じる、健康寿命を延ばす健都での取り組みについて、小川氏に聞きます。
■講師略歴(おがわ ひさお)
1978年熊本大学医学部卒。国立循環器病センターレジデント、2000年から熊本大学教授、2015年国立循環器病研究センター副院長、2016年から現職。専門は循環器疾患、多施設共同臨床研究
■講演録要旨
オープンイノベーション推進
―予防医療の最先端地域目指す
①我が国では平均寿命と健康寿命の乖離が問題となっている。乖離が生じる一番の要因は循環器病であり、国は循環器病の予防・制圧による健康寿命の延伸に力を入れている。循環器病の高度専門病院として、最先端技術を用いた治療で実績を上げてきた国立循環器病研究センター(国循)の果たすべき役割は大きい。
②国循は2019年7月に大阪府北部の「北大阪健康医療都市(健都)」に移転した。健都が目指すのは循環器病予防による健康寿命延伸である。住民を対象にした「吹田研究」で循環器病の予防にも努めてきた国循は、移転を機に予防研究に一段と注力する考えだ。
③新しい国循には研究所、病院に加え、オープンイノベーションセンターが開設された。同センターで国循と企業・研究機関が連携し、最先端医療・医療技術の開発を目指す。「健都」を循環器病の予防・医療・研究で世界をリードする地域に育てたい。
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