- 開催:
- 01月23日(木) 14:00~15:30
- 会場:
- 日本経済新聞社東京本社ビル 6階セミナールーム2
■講師略歴
(ちょう いーりん) 中国遼寧省出身。2002年に来日。08年東京工業大学大学院博士(学術)、早稲田大学商学学術院総合研究所助手、研究員、12年富士通総研経済研究所上級研究員を経て、19年9月から現職
■要旨
エコシステム拡大に向け積極投資―ネクストBATHの台頭にも注目
①近年、中国のデジタルエコノミーが急速な発展を遂げている。国家を挙げて、世界の工場からイノベーション型国家への転換を推進する。BATHは中国のデジタル化、デジタルイノベーションを牽引する急先鋒である。更に、滴滴出行、美団点評、拼多多などの新興企業が急成長し、ネクストBATHとして注目され、BATHを猛追する。
②BATは自社の強みを活かし、エコシステムの拡大を目的として国内外で積極的に投資活動を展開している。有力ベンチャーに3社の投資が集中。競合関係でありながらも、共通のベンチャー企業に投資が重なることも多く、協力関係でもある。
③日中ビジネスの相違点は、日中オープンイノベーションの促進につながると考えられる。感情的ではなく理性的にBATHをはじめとする中国の新興企業を見ることが重要だ。中国の豊富なイノベーションリソースをどのように活用できるのか、日系企業にとって検討する価値はあるだろう。