- 開催:
- 02月18日(火) 14:00~15:30
- 会場:
- 日本経済新聞社東京本社ビル 6階セミナールーム2
■講師略歴
(くぼ ふみあき)1979年東京大学法学部卒。89年東京大学法学博士。筑波大学社会科学系助教授、慶應義塾大学法学部教授などを経て、2003年から現職。アメリカ学会前会長
■要旨
トランプ氏再選、確実ではない―バイデン氏にもなお可能性
①トランプ大統領は就任以来、世論調査での支持率が50%を超えたことがなく、共和党支持者の間では圧倒的に支持されているが、民主党支持層の支持は極めて低い。現段階で共和党内に彼に挑戦する立候補者はいないが、トランプ氏が11月の大統領選で再選される確率は50%を少し切る位だとみている。
②民主党の立候補者の中では、オバマ政権で副大統領を務めた中道派のバイデン氏は黒人層に強く、今後の予備選の結果次第でなお可能性を残している。資金力で他を圧倒するブルームバーグ氏はスキャンダルで批判を浴び、緒戦で勝利した左派のサンダース氏も十分勢いをつけたとは言い切れない面がある。
③仮に民主党候補がトランプ再選を阻むことに成功し、民主党が上下両院で過半数を占めても、両院とも共和、民主両党の議席数が拮抗しており、左派候補が提唱するような社会主義的政策が議会を通る可能性は低い。パリ協定復帰や一方的制裁関税が減ることなどが見込めるが、TPPへの復帰は難しいだろう。