コロナ後の労働社会におけるデジタル変革と働き方改革

大内伸哉・神戸大学大学院法学研究科教授
聞き手)猿山純夫・日本経済研究センター首席研究員
開催:
07月29日(水) 14:00~15:00
会場:
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■講師略歴
(おおうち しんや) 東京大学法学部卒,同大学院法学政治学研究科修士課程修了,同博士課程修了(博士(法学))。神戸大学法学部助教授を経て、2001年から現職。専門は労働法

 

■要旨
自営型労働を支える法体系に―デジタル教育の支援策も重要

①我が国において労働は、長期雇用、年功型処遇、企業別組合など、「日本型雇用システム」と呼ばれる独特の形態を維持してきた。労働法もこの働き方をオーソライズするため、解雇規制や広範な人事権の承認など、独特の内容となっている。

②デジタル技術が社会的課題の解決のために活用される21世紀型社会では、働き方が大きく変化する。コロナウイルス対策で急速に拡大しているテレワークを軸としたムーブレスな働き方、労務のシェアリング、人材のプロ化が働き方の中心になるだろう。自営型労働が主流になるため、労働法も個人の自立を政府がサポートするという体系に変わっていく。

③今後の課題は、従来の雇用型労働と自営型労働の間の分断を解消するセーフティネットの整備と、自営型労働者への公正な取引の保障であろう。個人情報の保護やデジタルデバイドの解消なども、新たな課題となる。デジタル教育への支援策が、今後最大の政策課題になる。