米中技術覇権競争と日本の経済安保

鈴木一人・東京大学公共政策大学院教授
聞き手)伊集院敦・日本経済研究センター首席研究員
開催:
12月02日(水) 14:00~15:00
会場:
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*収録動画の配信期間:2021年3月1日まで

■講師略歴
(すずき かずと) 2000年英サセックス大学院博士課程修了。筑波大学助教授、北海道大学公共政策大学院教授を経て、2020年から現職。13-15年国連安保理イラン制裁専門家パネルメンバー。19年から日本安全保障貿易学会長。『宇宙開発と国際政治』でサントリー学芸賞受賞

 

■要旨
「攻め」と「守り」で優位性を確立―問われる新興技術への対応

①「技術覇権」を握るには新規技術の開発だけでなく、社会システムや兵器への活用、管理が重要だ。米国は社会実装で他国に依存しており、米国のみで「覇権」を持つことは難しい。中国は規制が緩く、国家主導型の技術管理を進めており、社会実装の面で有利である。

②米中の覇権争いは新興技術の分野で起きている。人工知能などの新興技術はできて間もなく、まだ社会実装されていない。米国の輸出管理改革法で例示された14領域の技術に関して今後、誰が「技術覇権」を握るかがポイントとなる。

③わが国の経済安全保障上の脅威は、他国からの輸入に対する過度の依存やグローバル・サプライチェーンを通じたリスクが考えられる。こうした脅威を排除する「守り」の対策とともに、日本の技術力や産業力を用いた「攻め」の経済安全保障が重要だ。