- 開催:
- 02月02日(火) 14:00~15:00
- 会場:
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*収録動画の配信は終了いたしました
■講師略歴
(やまおか ひろみ) 1986年日本銀行入行。2007年国際通貨基金(IMF)日本理事代理、12年バーゼル銀行監督委員会委員。13年日本銀行金融市場局長、15年同決済機構局長等を経て、19年3月から現職。米国ニューヨーク州弁護士
■要旨
高まるデジタル通貨への関心―設計のハードルは多い
①中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対する世界の関心が高まっている。2020年10月にバハマで「サンドダラー」、カンボジアで「バコン」が発行されたほか、様々な国で研究が進んでいる。
②CBDCの研究が進む背景には、ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)やBigTechと呼ばれる巨大IT企業の参入、米フェイスブック(Facebook)の「リブラ」(現「ディエム」)構想など、近代通貨レジームへのチャレンジが活発になっていることが挙げられる。新技術を用いた通貨のコントローラビリティ確保への当局側の関心は高い。
③個人や企業が広く使える一般利用型CBDCの設計を考える上で、民間銀行の資金仲介・資源配分への影響や、金融政策面への影響など議論すべき課題は多岐にわたる。日本が望ましい通貨のフレームワークを構築するためには、民間も交えてオールジャパンで検討していくことが有益である。