カーボンニュートラルへの日本の道
―エネルギー・電源構成を考える

橘川武郎・国際大学大学院国際経営学研究科教授
開催:
03月02日(火) 11:00~12:00
会場:
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*収録動画の配信期間:6月1日まで

■講師略歴
(きっかわ たけお) 東京大学経済学博士。1996年東京大学社会科学研究所教授、2007年一橋大学大学院商学研究科教授、15年 東京理科大学大学院教授などを経て、20年から現職。経済産業省総合資源エネルギー調査会基本政策分科会委員

 

■要旨
再生可能エネルギーが主力に―カーボンフリー火力も有力

①菅首相が「2050年のカーボンニュートラル」を宣言し、日本も脱炭素社会実現に向け動き出した。カーボンニュートラル実現に向けては、電力、非電力、炭素除去という3つの道筋があるが、電力分野では非化石電源として、再生可能エネルギー、原子力のほか、カーボンフリー火力が有力な電源となる。

②主力電源となるのは再生可能エネルギーだ。課題と言われる送電線の問題も、「ノンファーム型接続」方式を使うなどすれば解決する。原子力は再生エネが主力になれば、副次電源とならざるを得ない。廃止の可能性もあるだろう。石炭火力については、非効率火力が姿を消し、高効率火力に切り替わるとみられる。

③2030年の電源構成比について私は、政府見通しよりも再生エネ・LNG火力の比率を高く、原子力と石炭火力の比率を低く見ている。ただ、この構成比は「カーボンプライシング」政策次第で、大きく変わる可能性もある。また、全国10電力体制が崩壊することで、電力業界の再編が進む可能性もあるのではないか。