シリーズ 日経センター中国研究 (第1回)

香港の未来―一国二制度の行方は

遊川和郎・亜細亜大学アジア研究所長、教授
聞き手)湯浅健司・日本経済研究センター首席研究員
開催:
07月06日(火) 11:00~12:00
会場:
---

*収録動画の配信はございません

■講師略歴
(ゆかわ かずお)1984年東京外国語大学中国語科卒。外務省専門調査員(香港総領事館1991-94、在中国大使館2001-03)、日興リサーチセンター上海駐在員事務所長、北海道大学大学院准教授、教授等を経て、12年から現職。著書に『香港 返還20年の相克』など

 

■要旨
国安法施行1年、「中国化」進む香港―強まる政治介入、一方で経済振興も

①2020年7月に香港国家安全維持法(国安法)が施行されて以降、従前は問題視されていなかった民主派の活動に対しても苛酷な法執行が行われた。警察権力の強大化や各メディア・教育等への統制強化と、香港の自由は大きく損なわれることになった。こうした息苦しさは市民の海外流出加速を招いている。

②中央政府が主導した選挙制度変更は、徹底的な民主派排除に加え、財界の影響力を受けやすい行政長官や利益代表化した親中派の構成を問題視したものである。今後も中央の介入が常態化する可能性がある。

③香港は世界有数のビジネス都市であるが、経済の伸び悩みに加え、「一国二制度」の形骸化によって、その地位が脅かされている。中国政府による香港再生計画は、中国国内との一体化であり、大湾区構想はその象徴である。