シリーズ DX社会で高まる経済学の力 (第3回)

DX2.0:「デジタルX」から「データX」へ

成田悠輔・米イェール大学助教授、半熟仮想株式会社代表
聞き手)田原健吾・日本経済研究センターデータサイエンス研究室長
開催:
07月20日(火) 14:30~15:30
会場:
---

*収録動画の配信は終了いたしました

■講師略歴
(なりた ゆうすけ) 東京大学卒、2016年米マサチューセッツ工科大学経済学博士号取得。17年から米エール大学経済学部助教授、一橋大学特任准教授、東京大学招聘研究員、経済産業研究所客員研究員などを兼任。データ・アルゴリズム・数学・ポエムを使ったビジネスと政策のデザインを研究。サイバーエージェント、ZOZO、学研、茅乃舎、ニューヨーク市、 シカゴ市などと共同研究・事業を行う。内閣総理大臣賞・MITテクノロジーレビューInnovators under 35 Japanなど受賞。共同通信、Forbes、Yahooニュースのコラムニスト、テレビ朝日・報道ステーション他でコメンテーターなども務める。

■要旨
レガシー排除とデータ生成の勧め―社会の自動化へ 逃げられぬ壁

①DX(デジタル・トランスフォーメーション)について、20世紀から積み残された弊害「DX20」と未来の可能性「DX22」を考えると、21世紀の現在に取り組むべき課題が見えてくる。仏教における人間の分類学「八識」に照らすと、これまでに「眼」や「耳」など4つの「識」がデジタル化され、今後10~20年で「鼻」と「舌」に拡大。心など全ての意識がデジタル化されるだろう。

②SF的な国家・社会のように22世紀のDX社会ではデータの生成とそれに基づく意思決定・実行の循環が365日24時間自動で行われる。既に一部の大手ウェブ企業等では小さな形だが実現されており、今後は医療・教育・司法・警察・軍事・科学等、公共領域にも幅広く広がる見通しだ。

③ただ、DX22の実現に向けて、現在の社会ではデータのデザインと収集・管理がボトルネックとなっている。数十年先の未来のためのデータの蓄積という非常に長い下積み期間と、特に日本では20世紀から続くレガシーの排除という課題から逃げずに取り組む必要がある。