新政権発足で韓国はどう変わるか

鈴木壮太郎・日本経済新聞社ソウル支局長
聞き手)伊集院敦・日本経済研究センター首席研究員
開催:
03月18日(金) 14:00~15:00
会場:
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*動画の配信は終了いたしました

■講師略歴
(すずき そうたろう) 1993年日本経済新聞社入社。2005-09年ソウルに駐在し韓国経済と産業界を取材。国際アジア部次長を経て、18年から現職

■要旨
新政権は日韓関係改善に意欲―財政政策は小さな政府を志向

①韓国の大統領選挙で、保守系野党「国民の力」の尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補が当選した。尹氏の当選の背景にあるのは、経済政策の失敗や政権・与党内で相次いだ不祥事などから、文在寅(ムン・ジェイン)政権に対する批判が高まっていたことだ。尹氏は検察総長としてその文政権に捜査のメスを入れた人物で、国民の期待を集めた。

②尹新政権の外交政策は米韓同盟が基軸となる。日本との関係に関しても、歴史問題を含む懸案を「包括的に解決したい」と、悪化した関係の改善に尹氏は強い意欲を示している。経済政策では伝統的な保守政権の価値観を踏襲し、「小さな政府」を志向する財政政策を取るとみられる。企業を巡る規制の緩和も積極的に推し進める方針だ。政権交代で恩恵を受ける業種としては、「建設」「原発・電力」「テック」などが挙げられよう。

③新政権の課題は、野党に転じる革新系の「共に民主党」と協力関係が築けるかどうかである。また、政権内の要職を身内で固める「お友達政権」からの脱却も必要だ。身内の論理にとらわれない、多様な人材の起用が重要になってくる。