最新の調査のポイント

1~3月期、年率マイナス4.61 %成長に上方修正-4〜6月期は年率プラス1.84%に下方修正-

2021/05/13

―お知らせ―

調査レポート「コロナ前水準回復、2023年にも ―ESPフォーキャスト調査長期予測からー 」を公表しました。(2020年12月15日)

「2019年度評価に関するテクニカルノート」を公表しました。(2020年10月14日)

「2019年度優秀フォーキャスターに聞く」を公表しました。(2020年10月14日)

「景気の転換点予測をフォーキャスターに聞く」を公表しました。(2020年10月14日)

2019年度優秀フォーキャスターを公表しました。(2020年10月7日)

調査レポート「コロナ前水準回復は3年以上先 ―ESPフォーキャスト調査における見通しの推移― 」を公表しました。(2020年8月14日)

 

ESPフォーキャスト5月調査(回答期間:2021年4月27日~5月10日)の主な結果は以下のとおりである。

  • 2021年1~3月期の実質GDP成長率(前期比年率)はマイナス4.61%と、4月調査より1.48%ポイント上方修正された。輸入が上振れたが、個人消費、設備投資、輸出も上方修正されてGDPを押し上げた。4〜6月期の成長率は4月調査より3.79%ポイント低まったが、1.84%とプラス成長に転じる。なお、1〜3月期については回答者37人全員がマイナス成長、4〜6月期は28人がプラス、7人がマイナス、2人がゼロ成長とみる。
  • 年度の実質GDP成長率は、2020年度マイナス4.84%、21年度3.67%、22年度2.23%と、4月調査と比べると20年度と22年度は上方に、21年度は下方に修正された。需要項目別の見通しをみると、20年度は前年度より増加するのは政府部門のみだが、21年度は住宅投資と民間在庫を除き増加に転じる。22年度にはすべての項目の伸びがプラスとなる。
  • 消費者物価上昇率は2021年4~6月期はマイナス0.08%で、7~9月期に上昇に転じる。年度でみると、20年度のマイナス0.4%(実績)から、21年度にはプラスの伸びに転じるが、低位8機関平均ではなおマイナスの伸びにとどまる。失業率は、21年4~6月期に2.95%へ上昇し、その後低下していく。
  • 対ドル円レートは、4月調査と比べて円安へ修正され、2023年1〜3月期まで108円台で推移する。年度でみると、高位8機関平均と低位8機関平均との差は、21年度は6.3円、22年度は9.0円である。21年度のオリンピック開催については、37人中35人が予測に織り込み、2人が織り込んでいない。
  • 半年から1年後にかけて景気上昇を抑えるリスクのトップは「新型コロナウイルスの感染状況」で、それに「中国景気の悪化」、「米国景気の悪化」が続く。「金利上昇」と回答した理由欄には、米国の金利上昇等が挙げられている。
  • 中国製造業PMI(国家統計局公表)の見通しは「上昇(50超)」とみる回答が多い。

予測記録(中位・高位・低位平均データ、長期予測総平均)(EXCELファイル)

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調査結果の公表予定

2021年6月調査6月15日頃   
2021年7月調査7月8日頃   
いずれも15:00頃を予定

過去の調査結果はこちら

「ESPフォーキャスト調査」とは

経済企画協会が2004年から実施してきた「ESPフォーキャスト調査」事業を2012年4月より日本経済研究センターが引き継ぎました。 この調査は日本経済の将来予測を行っている民間エコノミスト約40名から、日本経済の株価・円相場を含む重要な指標の予測値や総合景気判断等についての質問票に毎月回答頂き、その集計結果から、今後の経済動向、景気の持続性などについてのコンセンサスを明らかにするものです。