最新の調査のポイント

7〜9月期成長率は年率1.40%
―10~12月期GDPは同2.18%、CPIは2.84%へ

2022/10/11

ESPフォーキャスト10月調査(回答期間:2022年9月27日~10月4日)の主な結果は以下のとおりである。

  • 2022年7~9月期の実質GDP成長率(前期比年率)は1.40%と、前回予測を0.14%ポイント下回り、3カ月連続の下方修正となった。設備投資は9月調査に比べて上振れたが、個人消費・輸出はほぼ横ばい、輸入が上方修正された結果である。7〜9月期の成長率を36人中35人がプラス、1人がマイナスとみる。なお、10〜12月期の成長率は2.18%増の見込み。
  • 年度の実質GDP成長率の見通しは、22年度が1.92%、23年度が1.26%、24年度が0.97%と、9月調査並みとなった。22年度、23年度ともに民間需要の寄与が大きく、外需はマイナスの寄与となる。名目GDP成長率は、22年度は2.27%、23年度は2.44%と予測。
  • 2022年7~9月期の消費者物価(生鮮食品を除く、コアCPI)は前年同期比2.59%上昇し、9月調査(同2.49%)より上振れた。10~12月期は同2.84%まで上昇し、その後徐々に低下する見込み。22年度は2.52%、23年度は1.25%、24年度は0.91%と、前月調査より上方修正された。
  • 2022年の原油価格は、95.82ドル/バレルと4カ月連続の下振れとなった。23年は86.11ドル/バレルに低下する見込み。対ドル円レートは引き続き円安に修正され、22年度は137.65円、23年度は133.15円という見通しである。
  • 米国の政策金利(FFレート・市場実勢値)の見通しについては、22年末は「4.25%以上4.5%未満」、23年末は「4.5%以上4.75%未満」、24年末は「3.5%以上3.75%未満」の回答が最も多かった。
  • <お知らせ>
  • 日本経済研究センターは、ESPフォーキャスト調査において、2021年度の予測精度が高かった優秀なフォーキャスターとして、5機関5人を選出し、公表しました。詳細はこちら。(2022年10月11日)
  • 2021年度 評価に関するテクニカルノートを公表しました。(2022年10月21日)New!
  • 2021年度優秀フォーキャスターに聞くを公表しました。(2022年10月21日)New!

予測記録(中位・高位・低位平均データ、長期予測総平均)(EXCELファイル)

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「ESPフォーキャスト調査」とは

経済企画協会が2004年から実施してきた「ESPフォーキャスト調査」事業を2012年4月より日本経済研究センターが引き継ぎました。 この調査は日本経済の将来予測を行っている民間エコノミスト約40名から、日本経済の株価・円相場を含む重要な指標の予測値や総合景気判断等についての質問票に毎月回答頂き、その集計結果から、今後の経済動向、景気の持続性などについてのコンセンサスを明らかにするものです。