トップ » お知らせ

お知らせ

TPP後の農業・通商政策を議論―国際シンポジウムを開催(2015年11月2日)

猿山純夫・日本経済研究センター首席研究員 

 11月2日、日本経済研究センターは都内で、スイスのジュネーブに本部を置くシンクタンク「貿易と持続可能な開発のための国際センター(ICTSD)」と共催で、農業や通商政策のあり方を議論する国際シンポジウムを開催した。農業は、日経センターが環太平洋経済連携協定(TPP)をはじめとする広域経済連携(メガ・リージョナリズム)研究を進める上でも重要なテーマであることから、議論の場を持つことになった。同シンポには内外から、過去に通商交渉にあたった当局者や、大学・シンクタンクの研究者、消費者代表など多彩な顔ぶれが集まり、TPP合意後の農業・貿易政策や農地が持つ多面的機能について活発な議論を繰り広げた。

 日本の農業がテーマとなったセッションでは、当センターの猿山純夫・首席研究員が討論に加わった。6月に公表した提言「コメ関税『10年で廃止』受け入れを」に沿い、生産調整(減反)廃止により作付けの自由度を高めた上で、農家に生産費の一部を直接補助する「直接支払い」を採用すれば、消費者にも生産者にも利益があるとの試算を紹介した。 岩田一政理事長は締めくくりのコメントとして、農業を保護すれば生き残れると考えるのは幻想だと述べた上で、価格下支えに頼る日本の農業政策は世界の中でも異端であり、見直しが避けられないこと、農業や食品産業もグローバル・バリュー・チェーンを築くようになっており、経済統合の深化で立地選択の障害を取り除くことが不可欠になっているとの見方を示した。


挨拶をするICTSDのクロスビー専務理事(右)と岩田一政理事長


△このページのトップへ