一覧へ戻る
エネルギー・環境の未来を語るラウンドテーブル 温暖化ガス、8割削減への道

環境税導入でCO2、2050年に7割削減は可能

経済構造の変革により環境と経済の両立は可能
1トン当たり3万7000円で、税収は12兆円に

小林 辰男
  政策研究室長兼主任研究員
小林 光
  特任研究員
鈴木 達治郎
  特任研究員/長崎大学教授
岩田 一政
  代表理事・理事長

2017/10/13

 長期のエネルギー政策を考えるうえで温暖化防止対策は不可欠な要素だ。福島原発事故以降のエネルギー需要側の変化や供給側の技術進歩を踏まえて、温暖化ガスの大幅削減はどこまで可能で、何が必要条件になるのか?化石燃料価格が2050年度までに足元の6倍程度まで上昇すると、7割以上の削減も可能になるが、実質横ばいで推移すると、7割削減には最低でも総額12兆円程度の環境税(炭素税)が必要になる。ただし温暖化ガスの大幅削減が成長率の低下に直結するわけではなく、第4次産業革命と言われる経済の情報化を進めるイノベーションを加速すれば、「環境と経済(地球温暖化防止と豊かな社会の実現)」の両立は十分に可能だろう。

日本経済研究センター

図1 CO2排出量は6~8割は削減可能

 
(注)CCS活用ケースは脱原発でも原発維持でも、両者の差で発生する火力発電所のCO2はすべてCCSで吸収するので、排出削減量は同じ。脱原発は30年度以降、徐々に原発を廃炉にし、2050年度にゼロ。原発維持は30年度以降、発電量の15%を維持。
(資料)日本エネルギー経済研究所データベース、内閣府『国民経済計算』より予測。実質GDPは17年度以降、年平均で1.4%成長とする「グローバル長期予測と日本の3つの未来」(日本経済研究センター)の成長シナリオ予測に足元修正したもの。

図2 化石燃料価格の上昇でエネルギー効率(最終エネルギー消費量/実質GDP)が改善


(資料)『国民経済計算』、日本エネルギー経済研究所データベース、『企業物価指数』

バックナンバー

2019/05/17

プラットフォーマー規制、競争法のみでは限界も

個人情報保護など多様な観点が必要に
国際的な協力でルール策定が欠かせず

議事要旨 第34回

2019/05/14

デジタル時代のマーケティング・広告戦略ーデータのフル活用によるニーズ把握、ビジネスへの応用が不可欠

従来型の広告の役割は縮小

議事要旨 第33回

2019/04/22

銀行のIT企業買収、可能に
金融機関が保有する情報、第三者提供にも道

フィンテック時代への対応を後押し

議事要旨 第32回

2019/03/07

事故処理費用、40年間に35兆~80兆円に

-廃炉見送り(閉じ込め・管理方式)も選択肢に
-汚染水への対策が急務

続・福島第一原発事故の国民負担

2019/02/19

デジタルが可能にする働き方改革

組織風土の変革、顧客本位の発想がカギ

議事要旨 第31回

2019/02/01

3Dプリンターが変える製造業

航空機エンジンの部品で実用化、生産戦略が一変の可能性

議事要旨 第30回

2018/12/25

情報サービス、生き残りにはコンサル力が必要

アジャイル開発、顧客の思考様式の変革が不可欠

議事要旨 第29回