2015年末の気候変動枠組み条約第21回会議(COP21)では30年までの温暖化ガス排出削減の具体的目標が決まる。日本も今夏までに削減計画を決める見通し。省エネルギー、再生可能エネルギー、原発、CO2の回収・貯留(CCS)の活用で30年以降、どの程度の削減ができ、コストとベネフィットはどうなるのか、試算した。米国並みの削減目標は可能であり、地球温暖化防止の国際議論をリードするためにも2030年度には3割削減を目標にすべきだ。一方、50年に更なる削減を実現するには、排出量規制や炭素価格の明示化も検討は避けられない。
表 各ケースの削減量
(注)63%削減のCCS活用ケースは脱原発でも原発維持でも、両者の差で発生する火力発電所のCO2はすべてCCSで吸収するので、排出削減量は同じ。脱原発は30年度以降、徐々に原発を廃炉にし、2050年度にゼロ。原発維持は30年度以降、発電量の15%を維持。
バックナンバー
- 2021/01/20
-
カーボンプライシングは行動変容へつながる制度に
2050年脱炭素は必然の流れ 世界はグリーンとデジタルで成長戦略
議事要旨 第13回
- 2020/12/23
-
「経済損失型」広告、週末の外出自粛に有効
コロナ感染防止に「ナッジ理論」を活用
議事要旨 第4回
- 2020/11/24
-
健康・医療アドバイスのみでも200億円市場
医療データのDXで幅広い恩恵の可能性
活用ルールの整備を健康・医療データの価値を推計する
- 2020/11/13
-
5G、中国では月額2000円で通信事業者が提供
高速大容量のサービスが先行 中国通信機器メーカー、米中対立への対応難しく
議事要旨 第12回
- 2020/10/30
-
虎ノ門に世界につながるイノベーション発進基地
都心型コミュニティで集積を活かす Deep Tech型ベンチャーの支援には長期投資が必要
議事要旨 第11回
- 2020/10/30
-
コロナ禍で注目高まる「METI POS小売販売額指標」
ビッグデータを活用した新指標開発事業
議事要旨 第3回
- 2020/10/23
-
機械学習モデルの予測精度を評価
伝統的な時系列モデルを上回る
議事要旨 第3回