一覧へ戻る
コロナ危機と闘う

大都市への緊急事態宣言、経済損失は1カ月で4~6兆円

求められる機動的な所得補填

短期予測班 主査:西岡 慎一
  主任研究員

2020/04/03

  • 緊急事態宣言の発令を求める声が強まっている。仮に、発令されると、都道府県知事は、外出自粛や興行場・イベントの制限などを要請・指示する権限が与えられる。2月下旬の自粛要請に法的根拠が付されるかたちとなり、経済活動を自制する動きが一段と強まる可能性が高い。
  • 仮に、東京都で1カ月間の緊急事態宣言が発令された場合、1.6~2.5兆円(GDP比0.3~0.5%)の経済損失が生じる試算となる。東京都だけでなく、大阪府やこれらの隣接県も宣言の対象となった場合、損失額は3.9~6.2兆円(GDP比0.7~1.1%)となる。
  • この試算は、不要不急の消費手控えによる損失を前提としている。仮に、緊急事態宣言が家計の所得を大きく悪化させると、消費減少は必需品にも広がる恐れがあり、経済損失はより膨らむと考えられる。緊急事態宣言とともに、所得の減少を機動的にカバーする対策が打ち出されるかどうかも、経済への影響を考えるうえで重要となる。

 

図表 緊急事態宣言による1カ月間のGDP(日本全体)への影響

 

バックナンバー

2021/06/11

6月20日解除なら、五輪期間中に再宣言の可能性

有観客は人流強める誤ったメッセージに
7月下旬まで緊急事態宣言の延長を

梶田 脩斗小林 辰男

2021/03/18

現状放置なら5月下旬に緊急事態宣言の恐れ

まん延防止措置の機動的活用を
第4波防止、ワクチン普及の速度がカギ

小林 辰男高野 哲彰梶田 脩斗

2021/02/01

緊急事態宣言、ステージⅡまで継続を

21年春から消費は回復軌道に
医療・経済面で将来の恩恵大きく

2020/06/24

<動画シリーズ13 最終回> 感染防止と経済成長の両立、デジタル技術が中核 西村経済再生相に聞く


話し手は西村康稔・経済再生相、聞き手は政策研究室長・小林辰男

2020/06/19

<動画シリーズ12> 新型コロナにも効く行動経済学 大竹文雄・日本経済研究センター研究顧問、大阪大学教授に聞く


話し手は大竹文雄・日本経済研究センター研究顧問、大阪大学教授
聞き手は西條都夫・日本経済新聞社上級論説委員

2020/05/26

<動画シリーズ11> 欧州経済・回復への難路 伊藤さゆりニッセイ基礎研究所研究理事に聞く


話し手は伊藤さゆり・ニッセイ基礎研究所研究理事
聞き手は研究主幹・刀祢館久雄

2020/05/25

<動画シリーズ10> 岐路に立つグローバル化 中西寛京都大学教授に聞く


話し手は中西寛・京都大学大学院法学研究科教授
聞き手はエグゼクティブフェロー・村井浩紀