日本経済研究センターは6月18日、第7回「AI・ビッグデータ経済モデル研究会」を開催した。クレディ・スイス証券エコノミスト塩野剛志氏から「深層学習とマクロ経済理論(DSGE)の連携」と題して報告があった。経済・金融データは時間の経過とともに、新しいパターンが生成されるため、機械学習や深層学習モデルによる予測が有効に機能しないという問題(過剰適合問題)がある。この問題に対してベイズ深層学習(TDVAE)にマクロ経済理論(DSGEモデル)を連携させると、予測精度の改善がみられたという。報告後、さらに予測精度を改善させるためにはどのようなDSGEモデルを用いるのが良いか、あるいは従来、経済予測には向かないとされたDSGEモデルを用いる意義は何かなどを議論した。
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