日本経済研究センターは2月4日、第11回「AI・ビッグデータ経済モデル研究会」を開催した。GDPナウキャスト を共通テーマに2件の報告があった。1件目の報告では政策研究大学院大学特別教授 林文夫氏と麗澤大学国際研究所研究員 舘祐太氏から20年12月に定期公表を開始した「林・舘GDPナウキャスト」について、同モデルの概略、予測精度、およびコロナ禍などにおける予測値変化の要因分析の説明があった。モデル改良の方向性についても提示があった。2件目は神奈川大学准教授 浦沢聡士氏から「GDPナウキャスティング:成果と課題」と題する発表があった。こちらは21年12月に定期公表を始めたが、報告ではコロナ禍を含む予測結果を振り返りつつ、精度向上を目指しオルタナティブデータ(AD)を活用する取り組みについても紹介があった。研究会ではどの公表時点のデータを使うべきか、予測に役立つADは何か、などについて議論した。
バックナンバー
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原理の究明求められる深層学習の優位性
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コロナ禍で改良目指すGDPナウキャスト
定期公表を始めた2つのモデルの成果と課題
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資産運用で広がるAIの参入余地
目的・機能に応じた資産配分が新トレンド
議事要旨 第10回