日本経済研究センターは8月5日、第13回「AI・ビッグデータ経済モデル研究会」を開催した。「新聞記事データによる景気指標」をテーマに東西の研究者による2件の報告があった。 関東からは「日経・UTEcon日次景気指数とその特徴」と題し、東京大学エコノミックコンサルティング(UTEcon)アドバイザー(東京大学教授)新谷元嗣氏と同社取締役(東京大学教授)渡辺安虎氏から、日本経済新聞の記事を基にした景気動向を迅速に捉える「日経・UTEcon日次景気指数」の作成方法と、景気動向との関係から得られる同指数の特徴の報告があった。 関西からは「テキストデータを利用した新しい景況感指標の開発と応用」と題し、アジア太平洋研究所上席研究員(神戸大学経済学部長・教授)松林洋一氏、甲南大学教授 関和広氏、大阪産業大学准教授 生田祐介氏の3氏から新聞記事データに機械学習を適用し算出した景気指数の解説と同指数を他の経済変数と比較し、明らかになった特徴などの報告があった。 研究会では報告のあった両指数が景気に先行する理由や今後の活用方法などについて議論した。
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