若手研究者による政策提言

  • 環境制御型農業生産システムの推進とそのための制度改革

    生産技術の輸出で農業を産業に

     

    2009/11/30

    減反政策の緩和・撤廃や農家の大規模化は必要だが、極めて政治的な問題で簡単に解決する見通しはない。ここでは植物工場という既存の農業とはまったく異なる生産方法に焦点を当て、広い意味で農業を産業化するとどのようなメリットがあるか、検討した。植物工場を支える技術では日本は世界最先端を走っている。中東など水資源などに乏しい地域は今後、成長と人口増が予想され、これら地域では植物工場による農業生産が普及する可能性もある。コスト面だけでなく、野菜や果物を空輸で輸入するより、環境負荷が低減することも考えられるからだ。植物工場は、農業をテコにした産業力強化の処方せんになる力を秘めている。

  • 少子高齢化への政策対応、女性就業支援策の改革

     

    2009/11/27

    日本経済研究センターが今年度取り組んでいる「若手研究者による政策提言プロジェクト」の一環として、宇南山 卓・特別研究員が少子化問題の解決策をテーマにした提言をまとめた。労働市場における女性の地位向上にもよらず、結婚は依然として女性に負担を強いる構造となっている。そのため、特に収入が高い女性は未婚を選択する傾向が強く、婚姻率の低下を通じて少子化の原因となっている。問題の解決には、従来の待機児童数ではなく、若年女性の人口比率に着目した保育所整備を進めるとともに、企業と一体化した子育て支援こそが少子化を解決するカギといえる。これにより新政権の目玉とされる子ども手当に必要な金額の十分の一で、出生率を20%程度引き上げる可能性がある。