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リポート|金融研究

2019年度金融研究報告 世界金融危機の再来と金融のデジタル化

2020年03月26日発表

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 2019 年度の金融研究班は発足当初、2 つの“Libs”をテーマに考えていた。6 月に米フェイブック社が金融包摂を掲げてデジタル通貨「Libra」の発行計画を打ち出していたことに加えて、世界の金融取引で重要な役割を果たしているロンドン銀行間取引金利、LIBOR の公表停止が2021 年末に迫っていたからである。中央銀行以外の一般事業法人が通貨を発行すれば基軸通貨としてのドルの地位を脅かし、各国の金融政策にも影響しかねない。また、天文学的な金額にのぼる世界中の金融取引が参照している標準金利がなくなると、金融のホールセール市場で混乱が生じかねない――私たちは2 つのLibs を金融市場の波乱要因ととらえていた。ところが、2019 年度が終わろうとしている今、予想もしなかった大混乱が世界を揺さぶっている。新型コロナウイルスの感染拡大は、ヒトの移動や貿易取引のみならず、国際金融取引にも大きなショックをもたらした。2008 年のリーマン・ショックを超える世界金融危機が到来したとの声もあり、企業への資金繰り支援など金融面からの対策も打ち出されている。国内では人口減少で伝統的な銀行の体力が低下していたところに、インターネットで金融サービスを提供する新形態銀行が参入し、金融業をとりまく競争環境は一段と厳しくなっている。今回のコロナ・ショックは金融業の再定義を加速させることになるかも知れない。

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