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リポート|金融研究

2022年度金融研究報告 ポスト異次元緩和の金融政策

2023年03月29日発表

会員:5,500円(税込、送料別)・非会員:11,000円(税込、送料別)、A4、210ページ

2022年度の金融研究班は3年半ぶりの米国の利上げとともに始まった。ロシアのウクライナ侵攻が世界のエネルギーや食糧品価格を押し上げ、米国のみならず欧州の中央銀行も大幅な利上げを急いだ。日本銀行が2016年9月から続けるイールドカーブ・コントロールに異変が見られるようになったのもこの頃からである。市場機能の低下と評される数々の副作用は、日銀が短期金利に加えて長期金利まで操作していることから生じた。日銀の緩和政策が欧米の金融政策と足並みを揃えている間は表面化しなかった長期金利の固定化は、ひとたび欧米、とりわけ米国の金融政策が引き締めに転じると、日本国債の売り(長期金利の上昇)圧力や円安という形で金融市場を襲った。日銀の金融政策がFRBの金融政策の影響を大きく受けるという、これまで忘れていた現実を突きつけられた。
イールドカーブ・コントロールの副作用は緩和しなければならない。だが、同時に日本経済全体にもたらす影響について注意深く観察することも重要である。今年度の金融研究班は新体制に代わる日銀が現行の政策を見直し長期金利の上昇を容認した場合に、企業、家計、金融、政府、海外それぞれの部門にどの程度の影響が及ぶかを分析した。異次元緩和から10年が経過したいま、改めて全体の議論に基づき政策の方向性を再検討する必要はないだろうか。


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