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Discussion Paper 132 2011.9

原子力発電全停止による地域・産業別影響の試算
――火力代替可能な中部・中国では影響軽微も、東北地方では打撃大きく




舘祐太・日本経済研究センター研究本部研究員 、落合勝昭・日本経済研究センター研究本部副主任研究員

全文/Discussion Paper No.132全文/Discussion Paper No.132

要 旨

本稿では東日本大震災による福島第1原発事故の影響で、原子力発電が全て停止した際の経済全体への影響について試算した。地域や産業ごとの影響をみるために、日本経済研究センターが開発したJCER地域CGEモデルを用いた。原発の停止によって日本の実質GDP(国内総生産)は、停止がなかった場合と比べて0.40%押し下げられる。地域別では、東北地方のGDPの落ち込み幅が一番大きい反面、原発依存度が低い中部地方や中国地方ではGDPや電力価格への影響は軽微なものにとどまる。産業別では、電力依存が小さい機械産業などへ産業構造がシフトする可能性がある。

1)原子力発電比率が高く、電力産業の割合が比較的大きい東北地方で影響が大きい反面、原発依存の低い中部・中国地方では影響が軽微。

2)産業別では、火力代替に伴う燃料需要増加により石油・石炭製品産業の生産がプラスに。また、電力依存が小さい機械産業でもプラスとなる可能性。
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