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2015.3 (中期編) 産業ピックアップ

日本の産業 変貌の可能性を探る

 産業・経済は時にダイナミックな変化を遂げる。技術、政策、人口などを起点にどんな変貌を見せる可能性があるのか、成長への課題は何か、向こう10年程度を視野に探った。
 変化の端緒として注目したのは、技術では情報通信技術(ICT)の進化や、自動車動力のエンジンからモーターへのシフト。政策面では、間近に迫る一段の開国(経済統合)や、LCC(格安航空会社)の事業環境を左右する航空行政だ。人口面では、2020年頃から見込まれる世帯数の減少が大きな転機になり、人口減を止める育児支援策も本格化しようとしている。
 これらが、業界により将来の雇用、サプライチェーン、市場規模、価格水準などにどんなインパクトを及ぼすのかを検討した。
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産業調査報告


はじめに   
第1章 ICT進化で雇用に荒波も――銀行員は6割減、営業は廃れず
山岸和広(八十二銀行より派遣)
英オックスフォード大の論文を援用すると、銀行員の仕事は将来6割まで機械で置き換えができそう。情報通信技術(ICT)が進化しても重みを増す金融の仕事とは何か、顧客の支持を受ける銀行の共通項は何か、日米の雇用分析、サーベイ調査から探る。
第2章 次世代車普及で部品産業どうなる――車載用電池市場、4600億円へ
 
江連謙太郎(足利銀行より派遣)
エンジンからモーターへ。統計に目を凝らすと、クルマの動力シフトがもたらすいくつかの変化が見えてくる。2030年までを視野に、電池や自動車用モーターの市場規模がどこまで膨らむか、部品産業やサプライヤーの顔ぶれにどんな変化が起きるのか、考えた。
第3章 コメ農業の自立を促せ――コスト4割削減の実現可能性
 
後藤広樹(秋田銀行より派遣)
政府が「日本再興戦略」で目指すコメ生産費の4割削減。ハードルが高そうだが、一部の先端農家は既に低コストを実現している。農地の大規模化に加え、作業効率を引き上げるカイゼン。量と質の両面から、コメ農業を自立させるカギを洗い出す。
第4章 LCC本格離陸に壁も――羽田枠の配分、地方路線維持と切り離しを
 
田原昌(東日本銀行より派遣)
2012年から参入が増えたLCC。就航路線では旅客数が大幅に伸び、新たな市場が生まれた。しかし実際には大手2社系列が多く実質的な寡占が続く。本格的な価格競争を展開する第3勢力が育ちにくいのはなぜか、発着枠の配分方法から考える。
第5章 住宅着工、世帯数減少のインパクト――28年には50万戸台に
 
石村誠一(東邦銀行より派遣)
人口減の次に来るのは世帯数の減少だ。世帯数は2020年頃を境に減り始め、住宅ストックが減る時代がやってくる。その時、新設住宅戸数はどこまで減るのか、世帯減を先取りする県のデータや空き家の影響を織り込んだ統計分析から予測する。
第6章 横浜方式に学ぶ保育充実のカギ――保育市場、最大6.6兆円に
 
P戸佐智子(横浜銀行より派遣)
人口回復や女性活躍を支える育児環境の整備が急務だ。待機児童をなくした横浜ではどんな誘導策をとったのか。同方式を全国展開した場合、保育市場はどこまで伸び、公費負担はいくら必要になるか、市場拡大を阻む壁は何かを含めて検討した。
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