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JCER Paper 72 2002.1

「今週の論点:2001」
波乱の経済を振り返る




土志田征一・日本経済研究センター理事・研究参与

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要 約

2001年は日本経済にとって、色々な意味において期待はずれの年であった。
第1に、何よりも景気回復が期待されたのであるが、年後半あるいは年末に回復に向うという予想は崩れ、逆に不況が深刻化する事態を迎えている。その一因としてIT不況が挙げられ、IT革命への期待は急速にしぼんだ。第2に、同時多発テロの発生という予想外の大事件が起こり、アメリカ経済・世界経済に対して、直接・間接、深い影響を与えつつあると思われる。第3に、経済政策面では、小泉内閣の誕生で「聖域なき構造改革」が基本政策として打ち上げられ、国民の高い支持を集め続けてきたが、その実行はまだ緒についていない。2001年に関する限り、小泉改革の成果は、期待はずれだといってよかろう。同時に、量的緩和でデフレ脱却を図るという金融政策も、効果は出ていなくて、期待はずれの一例になっている。
 こうした経済情勢の推移の中では、論ずべき多くの問題が生まれてきた。しかも、多くの論者が積極的に発言しており、かつ、意見の対立は激しい。その中で、「今週の論点」は、その時々の問題を取り上げ、論ずべき視点や疑問を提起することを目指して、ほぼ毎週日本経済研究センターのホームページに連載してきたものである。振り返ってみて、妥当な論点を提示できたかは読者の方々の評価に待つしかない。
 本資料は、2000年12月から約1年間に掲載された「今週の論点」を便宜のため、まとめて収録したものである。経済論議の参考になれば幸いである。

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