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JCER Paper 74 2002.12

為替レート変動と経済の関係




金子雄一・日本経済研究センター研究委員兼主任研究員

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要 約

為替レートの変動は、@海外との相対価格変化による輸出入数量の調整効果、のほか、A輸出入物価の変動の差から生じる交易条件効果、さらにB為替変動をもたらす資本移動が直接内需や国内金融市場に及ぼす効果、の主に3つのルートで経済に関わる。それぞれを検証すると、円高の場合、進展時及びその後一定期間は、交易条件効果と資本流入の効果が、内需や国内金融市場を刺激する働きが優勢となり、景気変動にプラスに寄与する可能性が高い。90年代後半は国際的資金が米国に流入し、米国の市場、経済を押し上げる役割を果たしたが、今後は資本の流れが逆転、日本にも流入が期待できる。その場合円は上昇するが、低迷する内需拡大に貢献することになり、円高は是認されるべきと考える。



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目 次

1.はじめに
2.景気に先行する(?)為替レート
(1)過去の経験
(2)いくつかの仮説
3. 相対価格の変化
(1)輸出入調整効果
(2)交易条件効果
(3)価格効果、総合
4. 為替と資本移動
(1)為替市場と需給
(2)資本移動の経済効果
(3)資本流入と景気、金融市場‐過去の例‐
5. 為替レート変動の総合効果
(1)経済効果と時間軸
(2)円高が歓迎される局面とは
6. 今後の国際資本移動の展望と日本経済
(1)90年代米国のドル高政策
(2)日本への資本還流の展望
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