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JCER Paper 78 2008.4

台頭する中国民営企業
―共産党は資本家政党へ変容




尾崎春生・日本経済新聞社編集局長付企画委員/前日本経済研究センター主任研究員

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要旨

 「社会主義公有制」を建前とする中国で、民営企業が成長する道のりは平坦ではない。基幹産業など参入が難しい産業が多く、国有企業と比べると資金調達にも壁がある。徴税も厳しくなりがちだ。それでも、生産額などからみると民営企業の台頭は明らかで、制度的にもその立場が着実に引き上げられている。
 一方、民営化が進む国有企業は、政府の統制が弱まり民営企業との境界がどんどん薄れている。こうして実質的な民営経済の比重が高まると、企業経営者らの共産党への入党がさらに増えることになるだろう。かつて労働者・農民を代表する政党だった中国共産党は、資本家の利益を色濃く反映する組織へと変容し始めている。
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目次

1.存在感増す民営企業
  1.1 企業数、98年比で14倍に
  1.2 最新調査で見えた素顔
  1.3 上位企業の顔ぶれ
  1.4 改革開放からの歩み
2.平坦ではない発展の道のり
  2.1 国有企業独占が参入阻む
  2.2 深刻な資金調達難
  2.3 税負担も重く
  2.4 及び腰の政府
3.中国型資本主義はどこへ
  3.1 漸進的な民営化
  3.2 国有・民営の区別あいまいに
  3.3 共産党は新資本家層の党へ
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