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中国・アジアウォッチ シリーズ企画「シンガポール、起業国家への挑戦」 (第2回)

世界のアクセラレーターも集積

――起業家に経営指導、ディープテックで成功再現

上原 正詩
  アジア予測室長兼主任研究員

2017/01/06

 シンガポール国立大学(NUS)などが設置したインキュベーション施設「ブロック71」はスタートアップの集積で大成功を収め、隣接する場所には「ブロック73」「ブロック79」といった類似の施設が増殖している。中でも「ブロック79」には若い企業に経営指導する「アクセラレーター」と呼ばれる業態が集まっている。情報通信メディア開発庁(IMDA)傘下の投資会社インフォコム・インベストメンツ(IIPL、現SGイノベート)が誘致してきたものだ。また「ブロック71」の成功にならい、ほかの省庁もスタートアップ育成に乗り出している。国内の研究所を統括する科学技術研究庁(A*STAR)はバイオ、医療分野のスタートアップを育成する施設を開設した。首相府直属の科学研究基金(NRF)はIIPLを統合した新組織「SGイノベート」を設置し、人工知能(AI)など「ディープテック」と呼ばれる分野で「ブロック71」の成功の再現を狙っている。

スタートアップブートキャンプのブース

【第2回のポイント】

  1. 「ブロック71」に隣接する「ブロック79」には国内外のアクセラレーターが集まる。情報通信メディア開発庁(IMDA)傘下のインフォコム・インベストメンツ(IIPL)が誘致し、スタートアップの資金調達成功率を飛躍的に高めた。
  2. 「ブロック71」の成功を見て、イノベーション政策に関係する省庁がスタートアップ育成に一斉に乗り出している。科学技術研究庁(A*STAR)はバイオ、医療分野のインキュベーション施設を開設した。
  3. 首相府直属の国家研究基金(NRF)はIIPLを新組織「SGイノベート」に統合し、人工知能(AI)など「ディープテック」と呼ばれる分野で「ブロック71」の成功の再現を狙う。