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中国・アジアウォッチ シリーズ企画「シンガポール、起業国家への挑戦」 (第4回)

アジアのフィンテック企業が法人設置

――VCなどからの資金調達が狙い

上原 正詩
  主任研究員

2017/01/18

 シンガポールはロンドン、ニューヨークなどに並ぶ国際金融センターとして知られているが、フィンテック分野でも世界における存在感を増している。フィンテック企業が同国から生まれており、ほかのアジアからも同国に拠点を開設する動きが相次いでいる。
 アジア発のフィンテック企業5社の創業者にシンガポール及びタイで取材する機会を得た。2C2P、オミセ、エベレックス・ワン、アグリレッジャー、マイヒーローの5社だ。トップの国籍はミャンマー、ウクライナ、日本など多彩。各社の創業の経緯やシンガポールでの活動などを紹介する。

【第4回のポイント】

  1. ロンドン、ニューヨークに次ぐ世界の金融センター、シンガポールはフィンテック関連企業が集積する「フィンテック・ハブ」ともみなされている。
  2. アジア発のフィンテック企業5社の創業者にインタビューした。国籍はミャンマー、ウクライナ、日本など多彩で、金融分野の出身者が多かった。
  3. 各社ともシンガポールに法人を設立しており、ベンチャーキャピタル(VC)からの出資の受け皿とするのが狙いだった。タイなどに比べて法制度が整っていることもスタートアップを引き付ける磁力となっている。