シリーズ企画「米新政権とアジア」の第8回(最終回)は米朝関係はじめ米国の朝鮮半島政策に詳しい米ジョージ・ワシントン大学のヤン・C・キム名誉教授に、トランプ政権の発足が朝鮮半島情勢に与える影響などについて聞いた。

ヤン・C・キム(Young C.Kim)氏
米ペンシルバニア大学で博士号取得。朝鮮半島などの国際政治が専門で、米ジョージ・ワシントン大学ではシグールアジア研究所の所長なども務めた。1986-96年には北朝鮮外務省傘下の軍縮平和研究所を相手に、国交がない米朝間の学術文化交流を推進。ソウル大学や慶応義塾大学でも教鞭をとり、2016年から中央大学客員教授。米国のほか韓国、日本の新聞・雑誌等にも多くの記事を寄稿している。
【第8回のポイント】
- トランプ大統領特有の権力行使スタイルが対外政策にも影響
- 台湾問題めぐる米中対立が朝鮮半島情勢にも影響
- 北朝鮮の非核化と平和協定問題、並行協議は可能も成算は見込めず
- トランプ氏の核保有容認発言で韓国など同盟国に不信感
- 日米韓の連携に試練、北朝鮮政策めぐり亀裂、情報共有に不安も
◆関連レポート◆
シリーズ企画「米新政権とアジア」
・【第1回】「米国第一」でアジア重視路線を見直し――転機の同盟関係、通商政策は迷走も
・【第2回】トランプ氏の中国政策、にじむ「経済最優先」――通商に力点、戦略対応は米ロ関係も変数に
・【第3回】対北朝鮮、圧力強化で中国にもプレッシャー――軍事オプション、直接対話も排除せず
・【第4回】インタビュー:関係発展へ日米同盟の「再発明」を~ケント・カルダー米ライシャワーセンター所長
・【第5回】インタビュー:米韓の戦時統制権問題への波及懸念~康仁徳・元韓国統一相
・【第6回】インタビュー:米ロ改善は日ロ関係にもプラス~アンドレイ・ベロフ福井県立大学教授
・【第7回】インタビュー:米中は経済・安保両面で摩擦が増大~姜龍範・天津外国語大学教授
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