一覧へ戻る
中国・アジアウォッチ シリーズ企画「中国創業革命」 (第1回)

深圳、中国の「新シリコンバレー」に

――電気自動車、ドローンなど新ハイテク産業集積

上原 正詩
  主任研究員

2017/07/26

 中国がイノベーションの分野で世界をリードする存在となってきた。スマートフォンによる支払いは当たり前となり、キャッシュレス化が加速。電動バイク、シェアリング自転車が走り回る都会では、電気自動車の急速な普及も視野に入る。あらゆる国民が起業を目指す「創業革命」が進行中で、イノベーションの主体のスタートアップに投資マネーが流れ込んでいる。スマートフォンやドローンなどモノ作りでリードする広東省深圳市、ネット通販最大手アリババ集団(阿里巴巴集団)の本拠地・浙江省杭州市、外国人起業家が集まる国際都市・上海市を6月に訪れ、スタートアップを生み出す生態系(エコシステム)の実態を垣間見てきた。まずは「中国の新シリコンバレー」深圳をルポする。

BYDの電気バス「e9」

【第1回のポイント】

  1. 広東省深圳市は40年足らずで人口380倍、地域総生産(GRP)6500倍と「深圳スピード」と呼ばれる急成長を成し遂げた。部品、部材のサプライチェーン(供給網)の厚みを生かし、中国の「新シリコンバレー」になりつつある。
  2. 電気自動車で世界をリードする比亜迪(BYD)やドローン(小型無人機)製造大手の深圳市大疆創新科技(DJI)もサプライチェーンの恩恵を受けて成長した新興ハイテク企業だ。
  3. 有力ハイテク企業は南山区南部の「高新園」に集まるが、同区北部「留仙洞」にもデザインとモノ作りを融合させた街を作る動きがある。その中核となるXファクトリーは、深圳のサプライチェーンと国内外の大企業を結びつけ、効率的にイノベーションを生み出そうとしている。

キーワード

バックナンバー

2021/04/14

加速する中国の社債デフォルト

湯浅 健司

2021/03/29

米中デカップリングとサプライチェーン 

座長:宮本 雄二・宮本アジア研究所所長 幹事:伊集院 敦

2021/03/24

ポスト・コロナの中国

座長:服部 健治・中央大学ビジネススクール名誉フェロー 湯浅 健司

2021/03/05

21年成長目標「6%以上」~「経済は長期好調」

湯浅 健司

2021/02/25

コロナ対応の非接触体温計、主役は中国製

山田 周平