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中国・アジアウォッチ シリーズ企画「転機の朝鮮半島」 (第3回)

詰めを残した米朝首脳会談の政治的ディール

――後続の対話プロセス、経済問題も焦点に

伊集院 敦
  首席研究員
李 燦雨
  特任研究員

2018/06/13

 米国のトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は12日、シンガポールのホテルで史上初の米朝首脳会談を行った。両首脳は会談後、「朝鮮半島の完全な非核化」をうたう共同声明文に署名したが、非核化の手順などの具体策は今後の交渉に委ねられた。異例とも言えるトップ同士の「政治的取引」は最終的に北東アジアに平和と繁栄の新たな時代をもたらすのか、それとも失敗した政治ショーという評価を下されることになるのか。非核化に向けた対話プロセスを本気で軌道に乗せようとするなら、そのための費用負担や将来の経済支援策の検討も必要になる。関係国の動きが活発化することが予想される中、日本も戦略的な対応を求められそうだ。

【第3回のポイント】

① 史上初の米朝首脳会談は政治的な目標などの合意が中心となり、最大の焦点である北朝鮮の非核化は時期や手順などの具体策が先送りされた。

② 異例とも言えるトップ主導の対話プロセスが成功するかどうかは、非核化と平和体制構築に向けたトップの意思と今後の協議の行方にかかっている。

③ 米朝首脳会談を受け、関係国の動きも活発化し、非核化に必要な費用の負担や制裁緩和、将来の経済支援策などをめぐる議論も浮上する見通しだ。

④ 日本も北東アジアの重要なキープレーヤーであり、現実と国益を見据えた戦略的な対応が求められる。

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